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同人漫画サークル

柳原 慧「レイトン教授とさまよえる城」LEVEL-5 Inc.

レイトン教授とさまよえる城 (GAGAGA)レイトン教授とさまよえる城 (GAGAGA)
(2008/12/19)
柳原 慧

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【あらすじ】
ルーク少年は、空に浮かぶ城を見た。
シュレーダー博士からレイトン宛てに手紙が届き、そこにもやはり空飛ぶ城のことが書いてあった。
レイトン教授と助手のルーク少年、そしてレイトンの旧友ジェレミー・キャンベルと女性新聞記者ロレイン・ミルズは、行動を共にすることになる。

【途中まで、ネタバレなし感想】
DSゲーム「レイトン教授」シリーズの小説化作品です。
ゲームとは異なる、新しいストーリーです。

書店によっては、児童書のコーナーに置いてあるそうですが、子供向けにしては難しいです。
途中にナゾが入っていますが、自分で解けたのは1問だけです。
答えを見てもまだ理解できていないものがあります。

ゲームシリーズよりファンタジー要素が強いように思います。

ゲストキャラ、ジェレミーとロレインのキャラクター付けが魅力的でした。

レイトン先生が、初登場時に発光していたのが笑えました。

物語は、ルーク少年の一人称で語られます。
探偵の助手視点で書かれる小説というのは、探偵ものの王道だと思います。

表紙カバーの装丁が凝ってました。
文字や絵が浮かび上がり、金の箔押しがしてあります。豪華です。

挿絵は、ナゾページのみです。
レイトンとルーク以外の登場人物については、イラストがありません。

レイトン先生が考古学者であるという設定が、ゲームより前面に出ていました。

スコットランドヤードのチェルミー警部とバートンは出てきますが、アロマは登場しません。
物語中の時間は、悪魔の箱事件以降というのが確定なのですが、アロマはいずこ。

【以下、ネタバレあり感想】
「ひょっとしたら僕は、ジェレミーさんが恋に落ちる瞬間を目撃したのかもしれない。」って、ハチクロ(ハチミツとクローバー)っぽい言い回しですね。

一見ファンタジックで不思議な事柄なのだけど、科学的に説明がつく。というのは、ゲームシリーズにも通じる展開でした。

バルド(吟遊詩人)の呪歌、呪術というのは、どこまで実際に起こったことなのでしょうか。
ロレインが、攻撃の呪歌を唱えるのをいやがっていた描写があるので、本当に魔法みたいな能力が備わっているのかもしれません。
ラストで、癒しの呪歌を歌い、ジェレミーが回復した件もありますし。
ウルロックが半島を爆発させたのには、ウラン鉱脈が関わっていましたが、爆発のきっかけは、彼の呪歌だったようです。
ルークの見た夢でも、ウルロックとオーレリアが呪いの歌で攻撃し合っていました。あれは、現実に起こったこととして描かれていたようです。

魔法と科学が密接に繋がっている、SFファンタジーといった感じでした。

ジェレミーとロレインは、愛し合いながら敵対したウルロックとオーレリアにイメージが重ねてあったと思います。
ジェレミー達の場合は、ハッピーエンドになりました。

表紙絵や飛ぶ城の設定から、「天空の城ラピュタ」を連想しました。
元々同じ一族なのに二つに分かれてしまったという設定もラピュタと似てました。
ゴリアテという固有名詞は、この小説とラピュタに共通して登場します。
が、街が水浸しというのは、「カリオストロの城」的だと思います。
ラピュタとカリオストロ以外にも、似た設定の話って沢山あると思いますが。

マルクーハンは、偽者でした。
本物は地下都市に入り浸って、病死してました。
どうりで作中のマルクーハンが、歴代マルクーハン家の人々と似ていないはずです。

グレンストウの街が、階段だらけという事で、ビジュアル的に見てみたいと思いました。
上に行くほど上流階級の者が住み、地下に行くほど貧民窟という設定は、手塚治虫の「メトロポリス」に近いような。
映画版しか見ていませんが、地下には、ロボットが押し込まれており、下に行くほど治安悪いって感じだったと思います。記憶違いかもしれませんが。

レイトンシリーズのコミカライズ版は、児童誌での連載でブラックギャグだったのに対し、ノベライズ版は、それより上の年齢向けで、シリアスなジュブナイル作品だったと思います。

テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/12/27(土) 11:57:19|
  2. 読書感想文(小説)

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