野良箱

同人漫画サークル

日本エッセイスト・クラブ編「片手の音」

片手の音―’05年版ベスト・エッセイ集 (文春文庫 編 11-23)片手の音―’05年版ベスト・エッセイ集 (文春文庫 編 11-23)
(2008/07/10)
日本エッセイスト・クラブ

商品詳細を見る

【概要】
2004年に発表されたエッセイ60篇。
執筆者は、プロアマ問わず。

【感想】
短いものばかりで読みやすかったです。
どこからでも、どの順番でも読めます。

おおまかに分けると以下のようなものがありました。
外国での体験談、趣味に関わる話、仕事上の経験、生活に関する事、戦争について、ペットの事、知り合い・血縁者のエピソードなど。
他にも色々ありました。

執筆陣の中には、有名人の配偶者や、子孫、学友などもいました。

アメリカによる正義の戦争に疑問を呈するような内容のエッセイがいくつかありました。

以下、個々のエッセイに対する、一言感想。

「詩とユーモア」田口犬男(詩人)
カエルが空から降ってくる映画の話は、最近どこかで読んだばっかりなのですが思い出せません。
本だったか、ネットだったか。
その映画は未見です。
あまりに意味の分らない展開だと、深読みしたり、引用したりしたくなるようです。

「禁酒の国の赤ワイン」廣淵升彦(国際ジャーナリスト)
人々を粛清し、暗殺する冷徹な男が見せた優しい気遣い。
緊張して汗をかく通訳老教授の額をぬぐってやったのです。
カメラマンというのは、そういう一瞬を撮りのがさないのですね。
マスコミによるイメージ戦略とかに使えそうな一枚です。

「都会でキノコを楽しむ」大舘一夫(キノコ研究家)
「きのこ」と「キノコ」を違う意味の語として用いてました。

「逆転勝ち」藤原正彦(お茶の水女子大学教授)
インターネット将棋ならではの楽しみ方があるのですね。時間切れによる逆転勝ちです。

「晩年の家風と小林青年」川本三郎(評論家)
永井荷風の日記に度々登場するという青年、小林修。
この本を読んで、初めてその存在を知りました。(荷風自体読んだ事ないけど)
荷風の晩年側にいて、身の回りの世話をしていた男性だそうです。
一昨日くらいの地元FMラジオに、リリー・フランキーの付き人として7年間(?)居候していた男性が出演していましたが、小林青年もそんな感じだったのでしょうか。
小林青年は、ダンディな美男だそうです。

「NHKラジオ『気象通報』の世界」泉麻人(コラムニスト)
NHKラジオ「気象通報」に注目するだけでなく、その番組についてエッセイにしてしまう所がすごいです。
読みづらい地名が多く、新人アナウンサーの登竜門的番組なのだそうです。
なので、噛んだ時などに、上司のダメ出し声が入ることも。
スリリングな番組です。

「左手だけのピアノ演奏」舘野泉(ピアニスト)
左手のためのピアノ曲が、沢山あるなんて知りませんでした。
左手だけで弾けるため、病気や怪我・先天的な理由で右手の使用できない人にも演奏できるそうです。

「新聞社の航空部」田中信明(読売新聞航空部長)
新聞社自前のヘリやジェットについて。
1930年~40年代の新聞社では、伝書鳩が活躍していたそうです。
写真を背負って170kmの道のりを時速100kmで飛行し、東京本社に帰還したのだと言います。
鳩、すげぇ。

「玉がある」坪内稔典(俳人・佛教大学教授)
「河辺のダンテ」大岡玲(作家・東京経済大教授)
どちらも、名前に関するナイスなオチがあります。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/10/26(日) 03:32:45|
  2. 読書感想文(小説)

FC2Ad