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パウロ・コエーリョ「アルケミスト 夢を旅した少年」

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
(1997/02)
パウロ コエーリョ

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【あらすじ】
羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアからエジプトに向かい旅に出た。
それは、ピラミッドのそばで宝物を見つけるという夢を見たからだ。

【ネタバレなし感想】
アルケミスト=錬金術師です。
錬金術の極意や真意について、色々書かれていました。

「大いなる魂」「前兆」などの言葉が何度も出てきました。

「おまえが誰であろうと、何をしていようと、おまえが何かを本当にやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂から生まれたものなのだ。それが地球におけるおまえの使命なのだよ。」

「おまえが何か望めば、宇宙のすべてが協力して、それを実現するように助けてくれるよ。」

等価交換の話も出てきました。

「人生の全てには対価が必要だ」

実際、主人公は、何度も何かを失い、代わりに何かを手に入れます。

錬金術に触れた本はいくつか読みましたが、今のところこれが一番「鋼の錬金術師」(ハガレン)に近いです。
真理の扉は出てこないけど、それに似たものを感じます。

「少年は大いなる魂に到着し、それが神の魂の一部であることを知った。そして、神の魂はまた彼自身の魂であることを悟った」

夢(寝ている時に見るアレではなく、将来のやりたい事という意のアレ)に関する名言がわんさかでした。

「ではどうしてメッカに行かないのですか。」と少年がたずねた。
「メッカのことを思うことが、わしを生きながらえさせてくれるからさ、そのおかげてわしは、まったく同じ毎日をくり返していられるのだよ。
(中略)
わしはただメッカのことを夢見ていたいだけなのだ。わしはな、砂漠を横切ってあの聖なる石の広場に着いて、その石にさわる前に七回もそのまわりをぐるぐるとまわるようすを、もう千回も想像したよ。
(中略)
でも実現したら、それが自分をがっかりさせるんじゃないかと心配なんだ。だから、わしは夢を見ている方が好きなのさ」

「人は、自分の一番大切な夢を追求するのがこわいのです。自分はそれに値しないと感じているか、自分はそれを達成できないと感じているからです。」

「夢を追求している時は、心は決して傷つかない。」

「夢を追求する一瞬一瞬が神との出会いだ」

果たして少年は、宝物を見つけられるのか。
最終ページ付近まで、結末がどう転ぶか分りませんでした。

主人公同様、期待と不安が入り混じってしまいました。

解説によると、「アルケミスト」は、「星の王子さま」に並び称されるほどの賞賛を浴びた作品だそうです。
少し童話調なので、少年少女にお勧めの一冊ですが、夢を忘れて久しい人や、日常に忙殺されている大人が読むのも、これまた味わい深いと思います。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2008/07/15(火) 22:28:53|
  2. 読書感想文(小説)

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