野良箱

同人漫画サークル

東野圭吾「怪笑小説」

怪笑小説 (集英社文庫)怪笑小説 (集英社文庫)
(1998/08)
東野 圭吾

商品詳細を見る

上の表紙画像は、私が読んだものと装丁が違います。

土産に貰った本です。
同じ東野ブラックギャグシリーズ(3部作?)は、「毒笑小説」「黒笑小説」と読んできたので、この「怪笑小説」は、ぜひ読みたいと思っていました。

毒笑小説 感想
黒笑小説 感想


【あらすじ】
短編集。
「鬱積電車」…電車内の人々は、各自、脳内で毒づいていた。
「おっかけバアさん」…老女シゲ子は、隣りの主婦からチケットを貰い、杉平健太郎(杉サマ)の歌謡ショーに来ていた。
「一徹おやじ」…父の夢は、息子をプロ野球選手にすることだ。
「逆転同窓会」…教師の同窓会に、ゲストとして生徒を招くことに。
「超たぬき理論」…飛ぶタヌキを目撃したことで、タヌキの超能力について研究することになる。
「無人島大相撲中継」…相撲中継をラジオのように再現できる男がいた。豪華客船で火災が発生し、乗客は、無人島に辿りついた。
「しかばね台分譲住宅」…分譲住宅の前に死体が落ちていた。
「あるジーサンに線香を」…若返りの実験を受けた、じいさんの日記。
「動物家族」…中学生肇の目には、人間が動物に見える。

【途中までネタバレなし感想】
面白かったです。
最後の一行でオチる系の作品が多く、大変好みです。
短時間で読めました。
登場人物の描写が、いい意味で品がなく、身も蓋もありませんでした。
シリアスな東野作品も良いですが、ブラックギャグもお勧めです。

【以下、ネタバレあり感想】

「鬱積電車」
登場人物は、同じ女性でも、いくつかの類型に分かれていました。
ラスト、電車の中はエライことになってるんでしょうね。
皆、今すぐ言いたいことありまくりですから。

「おっかけバアさん」
シゲ子は、杉サマのためにどんどん変わっていきました。
愛人との別れ話をしたり、失禁したりする杉サマ。
杉サマは、本当は、シゲ子の思っているような爽やかな人ではないようです。

「一徹おやじ」
ウホッ!アッー!
息子が女にうつつを抜かさないようにと、硬派な男子校に入学させたのが仇となりました。
語り手の「私」が、何気にプロゴルファーになっているのが面白いです。父、娘にはそっけなさすぎ。

「逆転同窓会」
様々な職業に就いた元生徒達の方が、教師より進んでいて、教師が話についていけないと言った感じです。
作者は、あとがきで教師嫌いであると明言しています。

「超たぬき理論」
それ、モモンガだよ!!
UFO=文福茶釜タヌキという超理論が炸裂していました。

「無人島大相撲中継」
話の冒頭で、テレビを殴ったのと、ラスト「ラジオ男」こと徳俵の頭を殴ったのが上手く繋がっていて面白かったです。
八百長失敗!

「しかばね台分譲住宅」
死体って、そんなに早く腐ってボロボロになるものなのでしょうか。
新ルールのフットボール誕生。

「あるジーサンに線香を」
「アルジャーノンに花束を」のパロディ。
日記における一人称や漢字の量が変化することで、じいさんの肉体的・精神的年齢が分るようになっていました。
その形態も、アルジャーノンを模しています。

「動物家族」
主人公は、自分で自分が怪獣に見えたようです。
おとなしい少年ブチキレ大暴れ。
人間が動物に見えているという設定なので、異種交配っぽい描写がありました。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/06/07(土) 17:48:18|
  2. 読書感想文(小説)

FC2Ad