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三島由紀夫レター教室

三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)
(1991/12)
三島 由紀夫

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【あらすじ】
男女5人が交わす手紙の文面のみで構成された小説。
人間関係が複雑に絡み合う。
女性週刊誌に連載された作品らしい。

【ネタバレなし感想】
全て「●●から■■への手紙」「●●から■■への電報」という形式をとっています。

これを読めば、よりよい手紙が書ける…のか?
すぐに役立つ文例集…なのか?

登場人物達は、時には醜い感情をぶつけ合っており、実際に文面を真似て書くのは止めた方がよいかと思われます。

どうやら、手紙を書く上で一番大事なのは、「相手は自分に関心がない」前提で書くことらしいです。
三島曰く、「世の中を知る、ということは、他人は決して他人に関心を持ちえない、もち持ち得るとすれば自分の利害に絡んだ時だけだ、というニガイニガイ哲学を、腹の底からよく知ることです。」だそうです。

作中に登場する「丸トラ一」が面白キャラでした。
彼は、やたらテレビ大好き人間で、彼にとっては、
カラーテレビ>>>>>>>女の出産 
なのです。
ひたすらテレビ押しで、テレビを見てばかりいることを他の人に哀れまれると、次のように返しました。
「どうぞ、どうぞ、ほうっておいてください。僕にいっさいかまわずにおいてください。僕はこれで十分幸福なのですから。他人の幸福なんて、絶対誰にもわかりっこないのですから。」

5人のキャラクター達の立場が次々と変わり、また、騙し騙され騙しあいだったりして、読んでいて飽きませんでした。
裏の裏をかくストーリーです。

作中に、「三島由紀夫」の名前が登場します。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/05/16(金) 19:30:13|
  2. 読書感想文(小説)

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