野良箱

同人漫画サークル

デスノートLスピンオフ小説「L チェンジ・ザ・ワールド」

映画鑑賞後の【追記】あり。その際、映画のネタバレはなし。
L change the WorLdL change the WorLd
(2007/12/25)
M

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【ネタバレなし 概要】
2008年2月9日公開予定の映画「L chenge the WorLd」の小説版です。

Death note原作コミック(第1部・第2部)、そして西尾維新の小説「アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件」とリンクしているので、それらを知っていればより楽しめる内容ですが、とりあえずは、劇場版Death note(前編・後編the Last name)を見ておけば、意味の通る本です。

逆に言うと、この本は、劇場版後編のネタバレを多分に含んでいます。
劇場版後編と密接に関わっている話だからです。
まずは、映画版を見てから読んだほうが良いでしょう。
映画未見の方は、この小説を読む前に映画版のDVDを見ることをお勧めします。

また、作中にLの本名が出てきます。
確か、Lの本名初公開は、Death note 13巻(ファンブック的なもの)でした。
Lの本名を知りたくないと言う人は、ご注意下さい。

これから出るL関連の書籍2冊も買う予定です。

【途中まで、ネタバレなし感想】
表紙、口絵、裏表紙は、小畑健先生描き下ろしです。

てっきり、Lがキラ事件に関わる前の話かと思っていましたが、違いました。
どの期間かは、読んでのお楽しみです。

それと、死神やデスノートが出てこない話かと思っていましたが…。
これも読んでのお楽しみ。

Lのヒューマンな内面がちょこっと描かれていますので、「Lはずっと謎の存在でいて欲しい」「Lは常に冷淡に飄々としていて欲しい」「Lは感情を排除した人間であって欲しい」という方には、苦手な内容かもしれません。
私は、この小説のLは大歓迎です。

Lファンの中には、原作のLしか認めない派(L原理主義者?)が存在すると思います。
それはそれで、正しいLファンのあり方の一つだと思います。
私の場合は、Lが魅力的で話が面白ければ実写でもアニメでも小説でもなんでも良い派です。

表紙や裏表紙に漫画版のLが描いてあるにも関わらず、この小説を読んでいる間、Lのビジュアルイメージは松山ケンイチ(実写版L)でした。

【追記】
映画を見て、小説版の作者Mがいかに頑張っていたかが分りました。
この小説は、映画の脚本をそのままノベライズしたのだと思っていましたが、話の主な要素以外はかなり別ものでした。
小説版は、映画脚本を大胆にアレンジし、ギャグや小ネタを挟み、先行作品のオマージュを加えていたのですね。
Mグッジョブ!!

【以下、本書と映画版と西尾維新版と原作版のネタバレを含みます】長文注意
本の帯にも書いてある通り、「L、最期の23日間」を描いたお話でした。

要するに、Lが自分の名前をデスノートに書いた後の話です。

まさか、キラ事件の後にもこんな大変な事件を解決していたとは…。

映画版でLが静かに亡くなるようなシーンがありましたが、あれは、このエピソードの後だったのですね。

つまり、この本の話は、映画版後編の期間中に起こったことを描いていることになります。

ページの上部に、Lの残り寿命日数が書いてあります。
どんどんゼロに近づいていきます。悲しい。
最初数字の意味が分らなくて、本を逆から読んでしまったのかと思いました。

映画版でもそうでしたが、Lが夜神総一郎に、父性を感じている描写があります。
確か、総一郎が寝ているLに毛布をかけたのは映画版だけでしたね。本作では、毛布の件を踏まえたエピソードがありました。

原作や映画では、Lが夜神月のことを本当に友達だと思っているのか、それとも嘘なのか、どちらとも取れました。
本作では、本当に友達だと思っているという扱いのようでした。
Lは、月の形見の時計をつけていました。その時計は、月が父・総一郎から貰ったものです。

また、Lが本当に弥海砂ファンなのか、それとも第ニのキラとして見ていないのかも今まで微妙でしたが、本作では、本当にミサミサファンっぽく描かれていました。
単に、ミサという存在を利用しただけかもしれませんが。

着ぐるみを着るL、クレープ販売車に乗るL、石焼芋販売車に乗るL、たこやき販売車に乗るL、自転車に乗るL(チャリパク!?)、女装してウィンクするL、阪神帽を被ってインターネットカフェに居るL、アキバのメイドカフェに行くL…。
これらを今度公開の映画で見ることができるのでしょうか。
大変楽しみです。

【追記】
↑この内のいくつかのシーンは映画内にありましたが、いくつかはありませんでした。
【追記おわり】

大阪=たこやき、阪神。この図式を本物の大阪人はどう思うのでしょうか。
コミカルで面白かったですが、中にはそういうステレオタイプな扱いを嫌がる人もいるでしょうね。
(ちなみに私が唯一知っている大阪人は、会社で使用しているマイカップがタイガース柄だった。)

原作や映画で大事な小道具として使われていたポテチ袋は、本作でも登場しました。
またかよ!と思って笑いました。

貴重なデータかと思いきや、ミサミサデビュー前写真だったり、ミサミサ未公開新曲音声だったり、デスノートかと思いきや、Lの甘味リストだったり…っていうのが笑えました。

今回のLは、正真正銘のLでした。(笑)

「ロサンゼルスBB」では、まさかの叙述トリックをかまされましたからね。
Lだと思って読んでいたものが、Lじゃなかった。
漫画のノベライズで叙述って…!
恐るべし西尾維新。
甘いものが好き、隈のあるパンダ目、猫背、そう言ったLの特徴を知っている人が読むからこそ騙されてしまうトリックでした。

ロッド=ロスは、原作第2部でメロのいたマフィアのボスですよね。たしか。
うわー!Lがデスノでボス殺したよー。えらいこっちゃー。こりゃLファンが拒否反応起すぞー。
映画版でもLが自ら死を選ぶはずがない!って怒っていたLファンがいたものー。ましてや、他の人を殺すなんて!
と思いましたが、実は、ボスの名前は弥海砂が書いたものでした。日付を間違って書いていたので、今頃死んだって感じみたいです。
よかったー。ほっとしたー。

松田出たーー!嬉しかったです。
松田は、アホだけど銃の腕だけはいいって設定なようです。原作でもそうでした。
のび太かよ!

Lスピンオフ映画に、戸田恵梨香が出演すると聞いた時は、別の役なのかと思っていましたが、まんま弥海砂役と考えて良さそうですね。

デスノートの存在が、話を動かしていました。
また、月がリュークに書かせた嘘ルールも機能していました。
しかし、実はデスノートは偽物だったのです。
デスノートに殺人効果がなくても、実際に話を展開させる道具になるというのは、面白いと思いました。

デスノートもないのに、人が結構死にました。
ロサンゼルスBBも、人死にが出ましたもんね。しかも猟奇的にして、連続。
過激派内の粛清行為って、連合赤軍事件を連想させますね。

過激派環境保護団体が、今回の敵でした。
地球環境にとって、人間が癌なんだ。人間を減らさねば。
こういった思考の悪役が、ラスボスとして登場するRPGゲームが昔あった気がします。
団体の中には、完全に金銭至上主義者が居ました。
実際の環境団体にもそういう人いそうです。

この話のテーマは、「KEEP YOUR WAY(信じる道を進め)」なようです。
なんてポジティブ!

久條は、ワイミーズハウス出身で、アルファベット「K」の保持者であることが判明しました。
本人は知らなかったようですが。
確か、ロサンゼルスBBの犯人、ビヨンド・バースデイもワイミーズ出身で、「B」保持者でしたよね。
「M」のメロもマフィアになってたし。
ワイミーズハウス、犯罪者率高いなー。
設立者のワタリこと、キルシュ・ワイミーが浮かばれないよー。
天才教育と犯罪者教育は、紙一重なのかもしれません。

今、「ビヨンド・バースデイ」で検索したら、意外なことに一部の人々に人気があることが判明しました。
し、知らなかったー。BBにファンがいたなんて。

血の涙は、映像で見たら怖そうです。

原作でもあった「L複数説」を上手く利用していました。

真希が、二度とLに会えないことを悟った時、様々なLの姿が去来しました。
ぎゃー、やめてー、そんなの映像でやられたら泣くって!
「火垂るの墓」や「時をかける少女(アニメ映画版)」でも、その手のシーンにはグっときてしまいましたから。

パズル好きとして、ニアも登場してましたね。

Lが飛び降りて死亡→実は死体は身代わり→救急車で搬送というネタは、映画化されなかった部分の原作第1部ネタですね。ヨツバキラ編。本来、飛び降りるのは松田の役でしたが。
原作のLのセリフを松田が言っていたりして、原作ファンにはニヤリとさせられるシーンでした。
原作L最期のセリフ「が…ま…」も登場しましたが、もはやギャグでした。

「それは、到底一人では背負いきれぬ、背骨が曲がるほどの重圧であったろうか?
 不眠症と見紛うほど、消えることなき隈が施されるほどの苦悩だったろうか?
 絶え間なく糖分を必要とするほどの、苦い、苦い思いだったろうか?」
は、ロサンゼルスBBの中にもあった一文ですよね。(BB未確認)
Lという独特のキャラクターの外見と行動を、見事に心の内面と結びつけたうまい文章だと思います。

本作を読んで、Lは器がでかいなー。世界のためにつくしてるなー。人類愛みたいなものがあるなー。いい意味で正義感があるなー。熱いなー。安楽椅子探偵じゃなくて、フットワークの軽い行動派探偵だったのかー。とますますLが好きになりました。

巻末あとがきで「それぞれの設定とリンクしつつも世界は異なる、もうひとつのLの物語」と書かれていたので、必ずしも本書のLが公式設定というわけではないんですね。

作者のMって何者でしょうか。性別も年齢も不詳だそうです。

L change the WorLd OFFICIAL MOVIE GUIDE (ジャンプコミックス)L change the WorLd OFFICIAL MOVIE GUIDE (ジャンプコミックス)
(2008/01/18)
大場つぐみ・小畑健 ジャンプ・コミック出版編集部 編

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オフィシャルムービーガイドブックを購入しました。
ストーリーの大まかな流れは小説と一緒なようですが、明らかに小説版と違う箇所があります。
映画版は、メインキャラが一人多いのです。
このキャラクターが話にどう絡んでくるのか、劇場に確かめに行こうと思います。

【追記】
キャラが一人多いとかそういう問題じゃないくらい、小説とは全然違う印象の映画でした。
真希が関西弁じゃなくてびっくりです。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2008/01/05(土) 19:04:27|
  2. 読書感想文(小説)

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