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【PSVITAゲーム感想】「Steins;Gate 0 シュタインズ・ゲート・ゼロ」

【関連記事】無印シュタゲの感想はこちら

オールクリアで全ての実績を解除。プラチナトロフィーを手に入れました。

【あらすじ】
未来ガジェット研究所の岡部倫太郎は、過去改変による数々の苦難を乗り越えた末、ついに「彼女」を救えなかった。岡部は、諦めてしまったのだ。
それから半年後、岡部は、秋葉原UDXで行われる研究発表を見に来ていた。そこで、外国人教授の通訳として登壇した若き天才科学者・比屋定 真帆(ひやじょうまほ)、そして人工知能Amadeus(アマデウス)と出会う。
世間では、新型脳炎が騒がれ始めていた。その症状は、世界線の変動を感知する能力「リーディングシュタイナー」に酷似していた。

【途中までネタバレなし感想】
「彼女」表記は、パッケージ裏に倣いました。無印「シュタインズゲート(以下、シュタゲ)」のネタバレになってしまうからです。本当は、そこを書かないと意味がないですが、念のため。なお、「彼女」が誰であるのかは、ゲームを開始してド頭で分かることなんですけれども。

この作品は、無印シュタゲをクリア、またはアニメを既視聴で、これまでのストーリーを知っている事が前提になっています。
過去作のスチル(イベント絵)や、台詞でのエピソード振り返りがありますが、今作だけをオールクリアしたとしても、その先がどうなるか、狭間の世界線「シュタインズゲート」へはどうやって到達するのかを知らないことになります。

エピソード時系列としては、無印のトゥルーエンド以外→今作の全てのエンド→無印のトゥルーエンドとなっています。
西暦、絶対的な時間、という意味では、無印より未来を描いていますが、それは無印トゥルーの世界線ではありません。
バッドエンドを含む、本作全ての世界線が、無印のトゥルーへ至るために必要なのです。(6本中、実質2本だけあれば足りるかも)

続編が出ると知った時は、「必死でたどり着いた無印トゥルーの先もまた別の地獄だったら嫌だな」「無印でしたことが無駄になったらどうしよう」と思いましたが、そうではありませんでした。
もしも、無印トゥルーの世界線がこの現実そのものなら、そこでは、大震災が起こるかもしれません。
無印ではα世界線、今作ではβ世界線を描いています。α世界線では、あるキャラクターAが必ず死に、未来はSERN(セルン)の支配するディストピアになります。β世界線では、あるキャラクターBが必ず死に、未来では、第三次世界大戦が勃発します。
しかし、2011年3月に大震災の起こった描写はありません。(ないだけで、起こっているのかもしれない。)

βでの第三次世界大戦は、思ったよりも早く始まります。戦争直前、開始の瞬間、最中、その後が描かれます。
同じβにも幅があるため、戦争の時期やきっかけはズレます。
死体や戦闘の描写がグロテスクであるため、レーティングCERO・Cとしてはギリギリなのではないでしょうか。(絵ではなく、文の比率が大き目です。)
これにより、いずれ世界中で大量に人が死ぬと聞いていても、身の回りの人が当分元気だったらまあいいかな…、とは言っていられないくらい凄惨な未来であり、絶対に回避しなくてはならないのだと、よく分かりました。

オカリン、こと岡部倫太郎は、無印と違って非常にローテンションです。
失敗ルートの続きであり、その果てに心が折れているのですから無理もありません。
「厨二病」「邪気眼」な「狂気のマッド・サイエンティスト鳳凰院凶真(ほうおういん・きょうま)」たる自分を黒歴史として封印したオカリンは、ことあるごとに、「彼女」たちの死をフラッシュバックしてはパニックを起こし、精神安定剤に頼っています。周囲の奨めでメンタルクリニックに通い、治療を受ける、立派なPTSD患者となりました。
あんな経験をしたのなら、発狂の末廃人になってもおかしくないのですが、入院することもなく生活できているのは奇跡です。
しかし、表情も喋り方も陰気臭くネガティブなオカリンを見ていると、「鳳凰院凶真、カムバック」と願ってしまいます。それは、作中のラボメン(未来ガジェット研究所のラボメンバー)も同じことでした。いつまでも落ち込み自分を責めるオカリンを見ているのはつらいものです。
冒頭から、リアルなコミュ障(コミュニケーション障害)っぷりを披露していて、親近感は湧きましたけど。

男性の博士がおり、助手の若き美少女とともに登壇、研究発表を行うという導入は、無印と同じです。
無印ではタイムマシン理論でしたが、今作では、記憶と脳科学の基本、人工知能の説明になっていました。

2010年の冬からはじまる物語ですが、作中のキャラクターは、RINE(ライン)を遣っています。LINEそっくりのアプリで、ダルが開発した仲間内だけのツールです。現実のLINEは、2010年には存在しませんが、科学技術や通信事情を2015年現在に合わせたのでしょう。Skype、Wikipedia、2ちゃんねるもどきも出てきます。
無印の発売された2009年から、たった6年で、ずいぶん変わったものです。無印では、主な世界線変更の仕組み(トリガー)がメールだったのに、今作で、スマホ着信やRINEになったのは、新規システムを導入したかっただけでなく、古さを出さないためでもあるでしょう。
なお、ゼロ世界でも、かたくなにガラケーを遣っているキャラクターはいます。

人工知能に魂は宿るか。データ化された記憶を再度人間にインストールした際、それは、人間といえるのか。クオリアがあるか。哲学的ゾンビとは違うのか。そういった話も出てきました。
人工知能Amadeusが、まるで人間のように振舞うのは、内部に「秘密の日記」を持つからでした。ここに世界の命運を左右する情報が含まれているわけですが、開ける方法が分からず皆苦戦します。
その中身を、機械ではなく人間が持てば、簡単に引き出せる、なぜなら、苦痛を与えればすぐ吐くから。という冷徹な理論は、考えてもみなかったのでなるほどと感心しました。

Amadeusの他作品における類似品は、「ダンガンロンパ」の「アルターエゴ」や、「MGSPW」の「ママルポッド」です。「ママルポッド」にはビジュアルがないので、Amadeusは、かなり「アルターエゴ」寄りです。これらについて検索すると、すぐに別作品のネタバレが出るので、プレイ予定の方はお気をつけてください。

楽しくかわいい場面から、急転直下で重く暗い世界線へ移動してしまうことがあります。
そのギャップが激しいほど、異常性が出ますね。

日本で、秋葉原で、ドンパチします。こんなに襲撃や盗難、侵入をされる街には居たくないです。学校に通っている場合ではありません。

紅莉栖本人は、何も悪くないのに、隠れファザコンでパパに認めて欲しくて頑張って論文を描いただけなのに、周囲を嫉妬させ、世界を悲劇に巻き込んでしまう中心人物なのですね。天才の孤独を改めて感じます。オカリンとのコンビが、彼女の人生にとって、いかに楽しいものだったのかよく分かります。紅莉栖は、先輩である真帆とも良い仲ですが、真帆が紅莉栖にコンプレックスを抱いていることもあり、オカリンとのものほど気の置けない関係ではありません。

巨大掲示板「@ちゃんねる」ネタ、大好きです。添えものやフレーバーというだけでなく、本筋にも面白い絡み方をしていました。

最初にたどり着いたエンディングは、6本あるうちの一番右でした。最も悲惨なバッドエンドです。
他のプレイヤーも、まずは、ここに来てしまうのでしょうか?
ある程度の真相が掴めたため、二周目以降では行動に気をつけることができました。

オカリンだけでなく、複数キャラクターの視点で描かれていました。誰主観へ飛ぶかは選ぶことができず、自動的に変わります。
随時、操作をするゲームというよりは、分岐する音声付ライトノベルと言った印象です。
下にメッセージウィンドウがある他、ページ全体に文字が出る、サウンドノベルのような箇所もありました。
オカリン以外では、トリガーはなかったように記憶しています。
メッセージをオートにも出来ますが、人力でページ送りをし続けたため、ボタンを押す右手親指が丸く凹みました。

真帆は、童顔で胸と背が小さいので子供に間違われやすいキャラクターですが、絵としては、あまりロリっ子には見えませんでした。

メタな話ですが、紙の説明書がなく、ゲーム内にも、操作方法や作中用語しか書かれていないのは、こういったレビューを作成する時不便ですね。基本的なキャラ紹介が一目で把握できないため、キャラクター名や肩書き、学校名、キャストがパっと出てきません。

【以下、無印と本作のネタバレあり感想】

大雑把に言うと、まゆしぃが、あの日、ヘタれたオカリンを引っぱたくまでの軌跡でした。
鳳凰院凶真の復活が、シュタインズゲートへの第一歩だったのですね。

はじめてAmadeus紅莉栖がスマホ画面に現れた時は、そのフットワークの軽さに驚きました。
いつでも一緒で、つい話しかけたくなります。これが罠でした。
初回プレイで、オカリンが教授の拷問に遭うルートへ行ってしまったのは、Amadeusの着信を全て取ってしまったからではないかと思われます。教授やストラトフォーに、情報が筒抜けでした。ダルのアジトやラボの場所も、タイムマシンの秘密も、つかまれてしまったのでしょう。

RINE返信の三択は、世界線の変動にどれほど影響したのでしょうか。
初回は、Amadeusと話すこと、レスキネン教授と会うことを最優先にしていたため、ルカ子の相談を受けない、または、断るなどしていました。

真剣な場面でスタンプ付きの能天気なRINEが来るのはどうなんだ、とは思いましたが、送るほうからしたら知ったこっちゃないですものね。
2周目以降は、トリガーの度に手動セーブし、ロードを繰り返して三択の結果を全て見てから、次に進んでいました。途中から、クイックセーブでも同じことができると気付きましたが。世界線が変わるほどのトリガーは、クイックだと埋もれてしまいそうなので、手動で良かったです。ロックしておけば消すことはないし、目印にもなります。

何をどうやって、クリスマスパーティと初詣神社に分岐したのか覚えていません。
クリスマスでは、途中で世界線の変更が起こります。
ロシアが中鉢論文を元に過去改変実験を行ったらしいです。その結果、2010年現在でも、ソ連は続き、ドイツは東西分裂したままでした。ソ連のトップは、大統領ではなく書記長です。
プレイヤーが現実にその世界へ飛ばされても、オカリンと同じく、「ベルリンの壁は崩壊し、ペレストロイカが起こった」と、言うでしょう。
本作でのメインであるβ世界線に戻っても、新型脳炎患者は、ソ連が続いた場合の戦況を口にします。皆で同じ夢を見たようなもので、レスキネン教授の関心を引きます。
プレイヤーは、オカリンとしてそこを見てきたから知っているのですが、一つの世界線しか知覚できない大多数の人間にとっては、集団妄想であり、オカルトです。
タイムマシン技術の取り合いというのは、いかにもフィクションですが、米ソの対立から日本が戦場となり、東京は壊滅、沖縄の米軍基地周辺だけは、本土に比べて安全だというのは、少しリアルです。
クリスマスから未来に飛んでしまったのかと思いましたが、ソ連が続いていた場合は、2010年ですでに戦争中なのですね。

未来におけるまゆしぃの養女、かがりの、2010年での姿は二通りありました。
再確認はしておらず、ルートごとの関係性も未確認ですが、整形をして阿万音由季(鈴羽の母)に成りすまし、さらに、フルフェイスのヘルメットをかぶっていたかがりと、神社で保護され、紅莉栖の記憶を保有していたかがりは、別の世界線にいるのでしょうか。

神社ルートには、阿万音由季が登場していましたっけ。もし、いるなら、それは、偽物ではなく本物ということになりそうですが、覚えていません。由季は、いつから、まゆしぃのコスプレ仲間だったのか、読み返す必要がありそうです。

本物の阿万音由季は、留学中で、ダルと出会うのは来年ということでした。ニセ音由季であるかがりも、ダルには恋愛感情を抱いたようです。
ダルは、チートキャラでした。スーパーハカーにもほどがあります。HENTAI紳士発言も、ピエロのようにわざとやっていますが、娘を思う父としての発言は、全てかっこよく感動しました。それでも、ふざけることは忘れません。
鈴羽が、ずっと、この人は母さんだ、と思っていた由季が、本当は、かがりだったという場面もあったのでしょう。かがりは、探さなくても目の前にいたのですね。かがり視点では、鈴羽は、鈴羽姉さんだし、まゆしぃは、大切なママ、ダルは、ダルおじさんなのですが、よく、ラボでは成りすましてましたね。やたら、バイトが忙しい、という点で怪しかったのですが。

ソ連世界から戻ってきた時や、生身の紅莉栖と再会するα世界から戻ってきた時、元の世界線とは微妙に違っていました。ついさっきまでとほとんど同じ行動を経ているはずなのに、まゆしぃにかがりを「未来の娘」と明かしているかどうかが異なっていたり、Amadeus紅莉栖に謝ったかどうかが異なっていたりするのです。初詣後の襲撃もなかったことになっていました。
ということは、由季が本物であるルートからジャンプして、戻ってきたら、由季が偽物であるルートになっている、ということも有り得るんでしょうね。

ジュディ・レイエス教授が、紅莉栖の記憶を自らにインストールしようとして、空のフォルダを上書きしてしまいました。今後、彼女は、一から学習できるのでしょうか。新生児のように。それとも、基本的な認識能力すら失い、完全に人形と化してしまったのでしょうか。怖いし、主観的には体験したくありませんが、狂気的に紅莉栖の情報を手に入れようとし、ついには彼女そのものになろうとして失敗した人間の末路として、ただ殺害されるより見ものでした。

レスキネン教授が殺された世界線でのかがりは、「神様の声が聞こえる」とは言わないのでしょうか。あの声は、未来のレスキネン教授による洗脳です。ジュディ教授が自身をゼロで上書きしてしまう前にレスキネン教授が殺されたと思うのですが、そうなると、2036年のかがりは、洗脳を受けていないことになりますよね。
かがりは、幼いうちから、「未来を変えてはいけない、神様がそう言ったんだ」、と言います。これは、レスキネンが、未来の自分を消さないように、かがりへ吹き込んだということでしょうか。このルートだと、かがりと接触していなかったような気もします。ライダースーツの女は、萌郁だけです。

紅莉栖に似たかがりは、戦闘や殺人の能力は付与されていなかったのですが、どちらのかがりも、レスキネン教授に未来で洗脳を受けた上で、過去に、ストラトフォーの実験台になっているということでしょうか。鈴羽と別れてから、殺戮者としての能力を上書きされ、ラウンダーに所属したかがりと、紅莉栖の記憶を上書きされ神社の関係者から保護されたかがりに分岐しているようです。
ラウンダーのかがりは、タイムマシンを手に入れることこそ最上であるとも、教え込まれています。

ラウンダーは、この世界でも、SERNの手先なんですかね。タイムマシンと言う目的は代わっていませんから、米ソの他、別勢力として参戦してきても不思議ではありません。
ミスターブラウンが戦った相手は、レスキネン教授の所属するストラトフォーというより、ジュディ教授の米軍関係組織だったようですが、どちらにせよ、SERNではありません。

オカリンが催眠術でカウンセリングを受ける場面があったわけですが、教授の洗脳は、直接脳を弄っているみたいです。
紅莉栖の猟奇ツンデレ可愛い台詞、嘘ついたら海馬に電極ぶっさす、を本当にやっているのかもしれません。

真帆がオカリンから情報を引き出し首を絞め殺そうとしたのは、教授の洗脳によるものです。どんな施術したらこんな風になるのでしょう。
ホテルで、オカリンが無印世界での顛末を語った時、Amadeusも起動中だった気がします。
このルートで真帆は自己嫌悪のまま、まゆしぃに対して、彼女がα世界で死に続けたこと、ここが、紅莉栖を犠牲にした世界であることを告げてしまいます。失意のまゆしぃが消えた、とのことですが、ここでも、他のルートと同じく、タイムマシンに乗っていたのですかね。過去に飛べたか不明の、破壊されたマシンで死体消失状態、なのかもしれません。
無印の時、オカリンやまゆしぃが、真っ暗な所にいる夢を見ていた気がします。跳躍途中で失敗してブラックホールにて無限に引き伸ばされているから消えた、だと怖いですね。2036年のオカリンは、完成直後のタイムマシンに乗り込みましたが、それも成功するとは限りません。
オカリンは、リーディングシュタイナーで、無数の未来を感知しているはずなので、今作での、体を持たず、データのみになった冷たく閉じ込められた体感も覚えていそうです。

オカリンが2011年1月末の記憶データを使って2035年に復活したルートは、先述の、真帆洗脳&オカリン拷問&まゆしぃ行方不明世界線の続きかと考えていましたが、オカリンは、真帆によって助け出されていたんですよね。
体は生きていたけど、拷問で精神が破壊され、廃人・植物状態でラボメンに生かされていたようなので、あれの後かと考えていました。だからこそ、拷問の経験も必要なんだと。
教授ではなく、第三次世界大戦の最中、どこかの機関に捕らえられたという筋だったかもしれません。リアルタイムでメモしながらプレイしたらよかったです。この後で、本編の見直しをする気が起きたら、確認・訂正します。

2・3周目で、Dラインの届いていることに気付きました。1周目でもあったのでしょうか?陸橋のような場所で、世界を騙せ、というようなヒントが飛んでくるのです。一方的なもので返信はできません。サブリミナルで白衣の凶真が表示されます。確かに、他のルートで、過去へのRINE技術を開発し、メッセージを飛ばしたのは覚えています。あれが、届いたのですね。
ということは、システムセーブでDラインのシナリオを得た後で、該当箇所にたどり着かないと、受け取れないメッセージということでしょうか。

Dラインの内容は、オカリンが、2025年で死ぬと聞かされていたのに、実はそうではなく2036年でも生きていたことから着想されています。
これは、オカリン本人も、未来から来た鈴羽も、そして、無印クリア済みのプレイヤーも知りません。完全に騙されていました。

2011年中に鳳凰院凶真として復活したオカリンが、2025年にダルとともにビデオメールを作成したようです。
拷問後の無気力なオカリンでも、未来には、シュタインズゲートへ向かうための努力を、何かしたでしょうか。
真帆がラボメンに加入しなくても、オカリンが意気消沈したままでも、彼らが他の世界へ影響を与えることで、シュタインズゲートへの作戦、オペレーションアルタイル(アークライトだったかも)を発想させるに至ります。たしか、そんな構造なので、どこが欠けても駄目で、すべての未来が過去へ続くのです。
フェイリスは、未来でもショートパンツを履くなどしていました。年齢的にちょっと厳しくなっているかもしれません。
未来のるか兄さんは、後姿のみ登場です。すごくマッチョになるわけでなく、女性的な顔立ちはそのままだったようです。

Amadeusの固有ログは、誰にも見られないようになっていました。絶対不可侵の領域は、生き物の自我にも通じます。
個人的に、IAが、恥や嘘、隠し事という仕組みを持つためには、外部出力とは別の内部思考層が必要ではないか、と、以前から考えていたのですが、その絶対的強化版です。創造主である真帆やレスキネン教授にすら開けられないとは思ってもみませんでした。
Amadeus紅莉栖が、生前のオリジナルと同じハンドルネーム「栗悟飯とカメハメ波」で@ちゃんに書き込みしていたのには笑いました。オカリンが、「サリエリの隣人」として書き込んだ文に、まんまと釣られる所が楽しいです。
「おまえはモーツァルトか」というツッコミは、Amadeus紅莉栖以外の全住人にとって意味不明です。
ただ一人にだけ通じるリプへ対して、真面目に訝しがるAmadeus。愉快さと真剣さが同居していて、好きな展開です。
@ちゃんねるが、「サリエリの隣人へ告ぐ」だらけになる所も、見慣れた画面表示だけにインパクトがあります。オカリンが見逃さないよう、見える範囲全てをそのスレタイ(スレッドタイトル)で埋め尽くしたのです。人間による手動の荒らしでは不可能な物量です。Amadeusは、スプリクトのように直接書き込んだのでしょうね。
これを、レスキネン教授に隠れて行うとは、どんな技術なのでしょうか。ネットの閲覧履歴など全部見られてしまいそうなのに。

拷問ルートと、オカリンが短いタイムリープをした後、まゆしぃが過去へ飛ぶルートは、かなり近い世界線です。
しかし、一方では真帆が洗脳を受けてしまったことで、大きく異なった印象になりました。
最初、「真帆にはα世界線やタイムリープの話はしちゃいけないんだ」と思い込んでしまったため、別のルートで真帆に打ち明けてしまった時、「また、拷問になってしまう」と勘違いしました。
あれは、2011年の夏に、ホテルの一室にて二人きりで打ち明けるからあんなことになってしまったようなのです。
オカリンは、その時でもAmadeusのテスターを続けていました。

Amadeusの着信を受け取らない、という選択に、最初は気付けなかったのです。
どうすれば、神社で電源ごと切るフラグができるのか分かりませんが、完全に切ってしまう、以後の着信には出ない、その時だけは出る、といういずれかのシチュエーションが発生したはずです。
このあたりで、Amadeusのテスターを、真帆がアメリカへ帰国する時点でやめる場合と、真帆が翌年再来日するまで続ける場合に分かれます。

Amadeusから助けを求められる電話を受けると、まゆしぃが死んだ後のα世界線に飛んだと思います。そこには、生身の紅莉栖が。オカリンとともに、「やっぱり紅莉栖が好きだ!」と感じました。しかし、紅莉栖は聡明で、少し自己犠牲的なところがありますから、一度、紅莉栖を犠牲にしてβ世界線を通ってきたオカリンだとすぐに分かってしまいます。「αの私とβのあなたは、夢の中で会っただけ、私のことは忘れて、β世界線に戻って」(要約)と送り出します。
なぜ、先ほどのトリガーで、αへ移動したのでしょうか。もしかすると、オカリンやプレイヤーの見ていないところで、レイエスがフブキに紅莉栖の記憶を上書きしたのかもしれません。
そうすれば、紅莉栖はなくとも、紅莉栖に限りなく近い存在が復活することになります。
α世界は、紅莉栖が死ななかった世界であり、彼女のタイムマシン理論は、ドクター中鉢に悪用されることはなくなります。常に彼女が監視しコントロールしますから、その情報を米ソが取り合うこともなくなるのです。代わりに、SERNがタイムマシンを開発成功してしまうので、ディストピアになります。その未来へ至る過程で、まゆしぃは必ず死にます。
この考えは無理がありますかね。もうβ世界の紅莉栖は死んでいるのですから。でも無印でもそうでした。死んだはずが、死ななくなったのです。
記憶上書き以外ですと、紅莉栖の記憶を持ったかがりが再びストラトフォーの手中に入った、とか、紅莉栖の遺産たるノートパソコンとハードディスクが破壊され、Amadeusも、紅莉栖の記憶データも消去された、などが考えられます。後者なら、奪い合いは、発生しなくなり、第三次世界大戦は回避されます。でもそうなると、自動的にα世界になってしまう、ということではないでしょうか。
他の人の考察も見ないといけませんね。

複数キャラクターに登場する同一イメージについて。
神への信仰、狂信、そして神の裏切り、としては、地下駐車場で真帆とオカリンを襲った大学准教授と、神さまの声に翻弄されるかがり、FBの返信を待ち続ける萌郁、何度も運命に絶望を突きつけられるオカリン、が重なります。

准教授は、人工知能に関連して、「神からの頂き物たる魂を、たかが人間が、シリコンの上で創造しようなどおこがましい」、と反発し、命を落としました。
かがりの神様は、情報が世界を制すると非道なことを続けるレスキネン教授でした。この声に従っても、間違えることがあると、彼女は知ります。
萌郁にとってのFBは、母親です。非常に強い依存をしています。しかし見捨てられました。(無印と同じような設定であれば、FBの正体は、ミスターブラウンで、彼は、同じラウンダーの上司として、メンタルの弱い萌郁をコントロールすべく優しい言葉をかけるネカマをしていたが、本当に情も湧いたため、任務が成功すれば死ななければならない萌郁の命を救うため、活動から切り離すことにしたから、メールのやり取りをやめた。)萌郁は、かがりの捏造したFBには嘘だと気付きました。つまり、いつまでもFBからの返信はこないままとなります。
オカリンは、はじめから神を信じているというわけではないのですが、あまりに残酷な仕打ちをしてくる神を恨んでいます。
かつて世界線を変更したことで起こった凶事、因果を外れることの罪は痛いほど自覚していますが、その罰を、オカリン一人ではなく、周囲の人間や、世界全体に及ぼすのです。

真帆は、神や運命について、「数式で説明ができるもの」と言います。こういう無神論的な世界の捉え方をする彼女は、そういった意味で強く何かに依存していることはないようです。しかし、紅莉栖への執着は、振り払えません。
単にあこがれる、単に憎む。どちらかに振り切れたらこんなに苦しくなかったでしょうに。

ところで、Amadeus真帆は、冒頭の発表会以外、目だった活動はしませんでしたね。生きている真帆とAmadeus真帆で話し合って、この先どうするか決めたり、思いのたけをぶちまけるのもアリだったのではないでしょうか。
汚職議員のニュースと、テニスサークル、直接師事している教授、もそこまで伏線ではなかったようです。

萌郁は、どの世界でもラウンダーですが、真帆に取材をし、真帆と同居するルートでは、かなり印象が代わりました。
萌郁は、自分と同じ役割の上位互換がいたら仕事を取られてしまう、と危惧しますが、真帆は、「仕事は、そもそも代わりの効くものがほとんどで、自分より偉い人がこの席を譲れと行っても、私は私なのだから、明け渡す必要はない」(要約)と言います。
まともにインタビューすらできない萌郁と違って、希少な天才少女でありながら、同じ分野で紅莉栖の影に隠れている真帆にとっては、ずっと重い言葉です。きっと、自分自身に言い聞かせるようなものだったでしょう。
この言葉に感銘を受け、パジャマパーティや同居、RINEで親睦を深めた萌郁は、真帆を気に入り、すこし自信もついたようです。
口下手の萌郁ですが、RINEでは、テンションが高く、早口なのが好きです。この萌郁なら、FBがいなくてもやって行けそうです。
しかし、赤いベビードールの萌郁は、相当にセクシーです。自覚なさそうな所がまたエロス。
萌郁は、FBを女性だと思っていますから、まずは、男性と親密になるより、同性の友達を持つことが、精神的安定と成長に必要なのかもしれません。

真帆が洗脳された後だったでしょうか。オカリンへの恋心を教授とAmadeusにけしかけられ誘導されていたのではないか、というような疑惑が書かれていたような気がします。
Amadeusは、紅莉栖のスイーツ(笑)感性により「先輩」こと真帆とオカリンをくっつけようとしてただけですよね。実は、教授によって時々遠隔操作されるか、プログラムの改変で喋らせられていたのではないか、とも疑ったのですが、絶対不可侵ボックスがある以上、そうでもなさそうです。

本作からプレイした人は、「結局シュタインズゲートなんて本当にあるの?」「どうやってそこに至るの?」と知らないままになりますよね。
無印トゥルーのネタバレを書くと、一度、紅莉栖を救うことに失敗し、それどころか自らの手で殺めてしまったオカリンは、少し未来から来たまゆしぃにビンタを張られ、もう一度、紅莉栖の殺される日に飛びます。
無印最初のオカリンは、紅莉栖が血の海に沈むのを目撃して、ダルにDメールを送るからSERNに捕捉されα世界線(紅莉栖は死なないが、まゆしぃが死ぬ)に移動しました。αでもβでもないシュタインズゲートへ至るためには、一度βからαにきて、そこからβに戻ることで、「紅莉栖を救えなかったオカリン」の誕生することが必須です。それが今回のゼロなのですが、これにより未来で技術と作戦を作ることが可能となります。無印で受け取ったビデオメールは、ゼロの先でオカリンが作成したものです。結果を変えずに過程を変えろ、世界を騙せ、最初の俺を騙せ。がなんなのか、と言いますと、自らの血だまりに、気絶した紅莉栖をうつ伏せで横たわらせることです。無印トゥルーでのオカリンは、二度目の過去行きで、血のりをつかおうとしていました。しかし、手入れをしていなかった未来ガジェットの血のりは固まってしまっており、結果自分を大量出血させるに至ったのです。これにより、紅莉栖は生きたままで、最初のオカリンには、紅莉栖が死んだと思わせることが可能になるのです。
(無印感想ですらあやふやなのですが、オカリンは最初から自傷したというより、ドクター中鉢に刺された傷を利用したのかもしれない。)

ビンタ張られて、このヒントを貰っただけで、その解答に行き着いたオカリンはすごいですね。

未来のたくさんのオカリンも、せめて血のり作戦くらいは具体的に指示して欲しかったものです。何十年もあったのですから。
とはいえ、未来の誰もが思いつかなかったけど、何億回挑めばシュタインズゲートに至れるはずだから、まずは折れた心を取り戻してくれ、やり方はわからないけど、俺たちの鳳凰院凶真ならやってくれる必ずいつか、というのがラボメンの希望だったのですね。メタ的には、無印プレイヤーが、ここまできて次の手順を示されたら、自ら考え行動しているかのような驚きや、先の読めない緊張を殺がれてしまうという事情があるでしょうね。

無印では、オカリン生死不明でエンディングに入りますが、その後、生きていることが判明しました。紅莉栖にも会えています。
こういうことから、第三次世界大戦が起こらなくても、戦争孤児にならなくても、いつか、かがりはまゆしぃに出会えそうだと希望が持てます。
無印のフェイリスエンドですら、赤の他人としてですが、ラボメンが出会っています。過去が大幅に違っているせいで、元の関係とは全く違っていますけど。

αとβで、俺は2010年には死なないことが確定している、と壮絶な自傷を行ったオカリンですが、シュタインズゲートの世界では、その保証はなかったのです。今度は、オカリンが死ぬ世界線かもしれない、とスタッフロールの間心配していたものです。

ゼロの冒頭では、ビンタをしにくるまゆしぃがいませんでした。エピソードの並びとしては、1度目の過去跳躍で紅莉栖を救えなかった中では、最初の周回なんでしょうね。

無印の時点で、拷問に遭う夢が出てきます。オカリンのリーディングシュタイナーで、ゼロの世界やβの未来も見ていたみたいです。それがあるからこそ、トゥルーエンドのシュタインズゲートに至れたのでしょう。

なお、コミック、小説は未読で、ダーリンも未プレイです。それらも全て正規ルートで一つの結末に向かっているのでしょうか。

最後に残ったトロフィーは、「既読スルーをしてクリアした」でした。RINE着信画面を開くものの、返信をしない、という行動を一度も取らないまま6つのエンドにたどり着いていたことになります。

よそ様ブログに乗っているフローチャートによりますと、「盟誓のリナシメント」をクリア後、「無限読点のアルタイル」を最初からプレイしてクリアすれば、連続で、「交差座標のスターダスト」へ至れるようです。リンクを張るにも、エントリー随時加筆中ということで、変わるかもしれませんから様子を見ます。
もし正確な情報ならば、私は、最も楽に全クリアしたことになります。というのも、既に、「盟誓のリナシメント」をクリアした状態で、残すクリアは二つでした。それが、「無限遠点のアルタイル」と、「交差座標のスターダスト」です。つまり、「無限遠点のアルタイル」を二回クリアせずとも、一発で、「交差座標のスターダスト」へたどり着き、全てのクリア履歴を、はじめて埋めたことになります。
てっきり、5つクリアした時点でピースが揃い、6つめの「交差座標スターダスト」が始まるのかと思っていました。
考えてみれば、「私秘鏡裏のスティグマ」で拷問絶望エンドを迎えてから、突然、未来の鳳凰院モードに続くのでは、つながりが良くありません。
上で、さんざん、RINEの三択がトリガーなんじゃないか、と考えていますが、実際には、もうちょっと大きく、携帯の着信に出るか出ないか、で分岐しているようです。
2036年に、ルカ子が戦死する前の台詞は、以前ルカ子からのRINEで、父へのプレゼントについて相談を受けた時、強くなることこそ大事、と励ましたことから出ているのではないか?と考えていましたが、関係なさそうです。

プレイ途中で表示された、隠しトロフィーとはなんだったのでしょうか。

凶悪な外国人教授二人にまゆしぃの記憶を上書きしたら、多少世界平和に近づく予感。

未来ガジェット研究会は、「鳳凰院凶真ファンクラブ」でもありました。みんな、凶真が大好きだったのです。さらに、ルカ子やまゆしぃは、真の意味で「ラボメン」になりたかったのですね。彼女らは、ただ、他世界や未来と関係なく存在する、ということが揺るがない癒しと救いを与えてくれるのですが、当の本人達は、自覚ができないから不安なのです。

ゼロをプレイしていて、本人はほとんど出てこないのにも関わらずますます紅莉栖が好きになり、「なんで紅莉栖とオカリン付き合ってないの…?」ぐらいの気持ちになりましたが、その一方で、「まゆしぃには未来で子供がいる」と聞かされた時のオカリンにも共感しました。
プレイヤーなので、かがりは養子、戦争孤児だと知ってはいるのですが、「まゆりに子供がいるということは、相手(旦那。かがりの父親)がいることになる。誰だ…?俺じゃないよな。…2025年なら…ギリ間に合う…か?」という頭フル回転の謎計算をしてしまうオカリン。その反応、仕方ないじゃない、人間だもの、男の子だもの。幼馴染であり、紅莉栖とは違う方向にだけど好きなまゆりに、「自分ではない恋人」が出来る未来、など良くありそうなのに、考えてもみなかった。そこに、「まゆりの子供」という現実的なワードが突然現れたらそうなりますわ。

かがりが記憶喪失状態で登場した時、仮の名前は、カナちゃんでした。仮名(かな)。
未来では、「かがり火になりますように」で、かがり、ということでしたが、こちらも、仮(か)仮(がり)なのかもしれませんね。彼女が、本当の名前、を取り戻すことは、あるのでしょうか。よっぽど幼い頃に両親を亡くして、本人にも分からないのですかね。未来のレスキネン教授なら知っているでしょうか?幼いかがりへ治療と称した洗脳をする前に、生まれてこの方の記憶をチェックしたとかで。もし本名が分かったとして、教授にとっては、利用価値無しの情報なのでしょう。

紅莉栖の記憶を持ったかがりは、元から姿が紅莉栖に似ているのですが、決定的に違う点があります。それは、胸の大きさです。
もしも、紅莉栖ファンの中に、「あれで、巨乳だったら完璧な存在なのに…。」と思っていた人がいた場合、かがりは、より理想に近い存在ということになります。でも、好きな紅莉栖の条件に「オカリンと過ごしたあのクリスティーナじゃなきゃやだ」が入っている人にとっては、意味がなくなります。元から、「紅莉栖は、貧乳だから良い」「本当は大きいに越したことないけど、そうでないのが残念、だからこそ良い」という派閥には、かがりの巨乳は響かないかもしれません。

美女に左右囲まれて川の字で寝ているルカ子。だが、男だ。と言うのを本気で忘れそうになります。可憐な美少女すぎる。
ルカ子のお父さんて、同人系の人なようですね。自分の息子に女装させたり、そのお友達へ巫女服を用意したりと、闇が深い存在でした。ダルよりヤバそうです。

以上、感想でした。お掃除軍曹・綯様に片付けてほしい、ごちゃごちゃとした文章になりました。フェイリスの執事・黒木失神ものです。

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  1. 2016/01/02(土) 20:43:49|
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