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かわいいSCP紹介

「SCP Foundation」とは、異常な効果・能力を持つ、物・生物・現象などを、安全に、確保・収容・保護することを目的とした架空の団体「SCP財団」のレポート、という体で創作された、都市伝説および現代ファンタジーのフィクション群です。
筆者は複数いますが、テンプレートと世界観を共有しており、SF・オカルト・ホラーに該当する作品が多く見られます。

SCPには、世界を終わらせるようなもの、ミーム汚染(情報感染)を引き起こすもの、残酷なものなどさまざまありますが、以下、私が好きなかわいいSCPを紹介いたします。
書き出して分かったのですが、似たような構造のものばかりになってしまいました。
それは、「機能と場所が酷く限定されており、姿を持たない、あるいは、人型ではないものと会話をする」系とでもいうべきものでした。
SCP-1171 - Humans Go Home (人間どもは去れ)
物騒なサブタイトルですが、ほのぼのしています。
異世界の生物であるSCP-1171-1が、窓の結露に手と思われる器官で文字を書くことで通信をしてくるというものです。
インタビューログを一部引用します。

██████博士:"どこにいるんだい?"

SCP-1171-1:"我ガ家ノりびんぐるーむダ.貴方ハドコニ?"

██████博士:"そことは違うリビングルーム"

██████博士:"そうだな。教えてくれ、君の見た目はどんな感じだ?"

SCP-1171-1:"ウム、平均的ナ可愛サ.七ツノ高イ蔓.茶色ノ甲羅.緑ノ生物発光.青イ目.貴方ハ?"

██████博士:"同じだ"

博士の機転で、異世界生物は、博士を自分の仲間だと思いこみます。

SCP-1171-1:"変化ハ人生ノすぱいすダトイウノガ私ノもっとーダ.体調ハ如何?肌ハ柔ラカクイイ感ジカ?中身ハ流体デ満チテルカ?"

エージェント█████:"全く持って申し分ないよ、ありがとう.もう行かないと"

SCP-1171-1:"気ヲツケテ,ジョン・ドゥ"

博士ではないエージェントとの会話です。博士に人間の友達がいたことに驚きつつも、気遣ってくれています。他の言動も愛らしいのでリンク先の日本語訳がおすすめです。
SCP-1281 - The Harbinger (さきがけ)
SCP-1281は、海王星の外側にあるカイパーベルトで発見された、涙滴型の生体機械です。
概念ではなく、実体を伴います。
13億年孤独に銀河を航行していましたが、何らかの原因で損壊し大半を休眠して過ごしました。
インタビューログでは、与えられたただひとつの使命を果たそうとする姿が健気でした。

SCP-1281:「私は、役目を果たさなければならないと言われました。私は、任務を完了しなければなりません。しかし… 私は壊れてしまいました。ずっとずっと前に… 停止しました。更なる指示を待ちます。救助を待ちます。これは、救助ですか?」

ブルーム博士:「君の任務とは何なんだ?」

SCP-1281:「それは… あなたたちは、マスターですか?」

ブルーム博士:「違う、我々は人類だ。」

SCP-1281:「私の任務!あなたたちはマスターではない、しなければ… メッセージを。メッセージを送らなければ… 私…」

SCP-1281:「聞き終わりました?」

ブルーム博士:「それが、メッセージなのか?」

SCP-1281:「はい。良いメッセージでしたか?」

肝心な所は伏せています。
この記事は、SFとしてもよくできていそうに見えます。ハービンジャー(SCP-1281)の生態や温度等について、具体的な数字が書いてあるからでしょうか。
「あなたたちは、マスターですか?」と繰り返し問いますが、これは、マスターではないことを確認することが目的であるようです。
SCP-423 - Self-Inserting Character (割り込む登場人物)
「フレッド」に近い名前で書物に紛れ込むSCPです。1m以内の書物を侵食し、文字を動かしストーリーを書き換えます。大幅な展開の変更はしないようです。
日記を介してスタッフと会話もできます。
以下、実験記録423Aより抜粋。

実験資料:ホビットの冒険、J・R・R・トールキン著

結果:一行の一員でFeredorという名前の14人目のドワーフです。物語はほとんど変わりませんが、"ラッキーナンバー"の言及がありません。Feredorは五軍合戦の生き残りとして描写されていますが、Oinは殺されています。

メモ:"SCP-423は物語で大きな役割を持っていて、物語により良い影響を与えていると観察されます。会話から推測される性格はその他ドワーフと類似しています。文章の変更点はこの本のトールキンの作風と合っています。" - E.マン博士

著者の文体を真似ることが出来ており、物語への理解力が高そうです。

実験資料:我が闘争、アドルフ・ヒトラー著(ドイツ原版)

結果:初めの数分は変化がなかったが、簡単な概要を差し込むと、Friedrichという名前の疑り深い同僚が2章から8章に登場しました。ドイツ語で現れ、大体は原文と同じ文体でしたが、多くの文法、文体の誤りがありました。日誌に戻るとSCP-423は"うー、こりゃ難しい!"と述べました。

メモ:これ以上に重要な発見はないでしょう:423は母国語を持っていて、一冊だけでドイツ語の知識を十分に得ることができます。これを利用すれば判読不能だった文章が読み取れるかもしれません。 ― ディスペア博士

不慣れな言語にもチャレンジ。
ぜひ、手持ちの本に紛れ込ませて変化を観察したいSCPでした。
SCP-132-JP
末尾にJPがついているものは、SCPの日本支部で作成されたものです。本家は英語ですが、こちらの支部では最初から日本語で書かれています。
SCP-132-JPは、「ゆゅゅゅ」という文字を生物とみなし、レポート仕立てにしたものです。
「ゆ」達は、A4用紙の中で、魚群のように振る舞い、また財団職員と染料の文字で意思疎通ができます。

.:*・゜ゅゆ およぐれんしゅう
                 ゅゅゆゆ やったね

        君たちは、自分の事をどれだけ理解しているのかね?

.:*・*・゜.:*・゜ゅゆゆ おなかすいた

              ゆ
              ゆゆゆ ぼくたちは生きてるよ それだけだよ
              ゆ
                              ゅゅ だれかとはなしてる?

                   .:*・゜ゅゆ すすめー

                   .:*・*・゜.:*・゜ゅゆゆ ごはんくれ

        このA4用紙の外のことは認識出来ているかね?
               まぜてー
              ゆゆ
            ゅゅゆゆゆ おはなしはしてるけど、ぼくたちに見えるのは
              ゆゆ  この『白い海』だけ。でもそとのことはしってる

                              ゅゅ あつまるれんしゅう

「~かね?」というのが、博士の書き入れた文字です。
「ゆ」と同染料の文字は摂食されるため、別のものを使用しています。
飼いたいかわいさですが、蛹状態から紙を突き破って個体SCP-132-JP-1が出現、無性生殖で増える、となると手に負えません。

以上、かわいいSCPでした。
引用する際に文字の配置がずれていますので、正しい並びは、リンク先をご覧ください

テーマ:ファンタジー小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2015/10/31(土) 09:30:39|
  2. 読書感想文(小説)

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