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ロマン・ポランスキー映画「オリバー・ツイスト」感想

オリバー・ツイスト [DVD]オリバー・ツイスト [DVD]
(2006/06/30)
バーニー・クラークベン・キングズレー

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【あらすじ】
孤児院に暮らす少年オリバー・ツイストは、籤引きによってお粥のお替りを要求する係を押し付けられ、実行、先生にすごく怒られ、葬儀屋への奉公に出される。
そこで母を侮辱されて喧嘩。とても怒られる。
ロンドンまで歩き、フェイギンという、泥棒少年を統括する爺さんに育てられる。
仲間がスリをする様子を見ていたら逃げ遅れて逮捕され、なんだかんだで裕福で知恵のある爺さんブラウンローの家の子として扱われる。
ブラウンローのお使いで金と本を持って出かけたオリバー少年だったが…。

【途中まで、ネタバレなし感想】
やけに映像が綺麗で、これはなんという名画感と思いながら見ていました。
1970年代くらいの映画だと勘違いしてましたが、最近の作品なんですね。

オリバー・ツイストくんが、小さくて細くて白くて美少年です。
顎が割れてますが、光の加減によっては見えなくなります。

陰の表現が美しいです。
背景はセットなのでしょうか?
服のデザインや生地の色合いがとてもよかったです。
世界名作劇場、または、ハウルやラピュタや紅の豚あたりのジブリ的な街並みと服装でした。
皆、ファンタジー世界の住人みたいです。

ロンドンに向かうオリバーが、まさに「旅する少年」という格好でした。
木の枝を肩に担ぎ、その先には布袋が結びつけてあります。

フェイギン爺さんが、オリバーが寝てる横で、隠しておいた宝石箱を開けて、今まで泥棒をしてきた少年の名前を呟いているシーン。物語の説明上必要ですけど、わざわざバレような所でバレるようなことを言うな!wとも感じました。
案の定オリバーに聞かれてしまうわけですが、鋏で脅します。
わざと聞かせた部分もあるのでしょうか。
フェイギンは、さながら悪いジャニーさんです。(ジャニ~ズ)
アジトで行われた、スリの練習と実演は、見事でした。その努力、もっとマシな方向に使えないんでしょうか。

フェイギンの元を去った少年達は大人になってどこに行ってしまったのでしょうか。
皆、逮捕されて、絞首刑になったんですかね。

本来、とてもいい子のオリバーが、悪の道に落とされる、というか、堕ちざるを得ないわけですが、それを、ブラウンローが、の裕福で清浄な世界へと引き上げてくれます。
ブラウンロー氏は、オリバーが賢くて真面目な子だと信じています。

裁判所で名前を聞かれたオリバーが、意識朦朧で「水を下さい(プリーズ・サム・ウォーター)」と言ったら、「サム・ウォーターズ」という名前だということにされてしまいました。
後で訂正しましたが、オリバーはそう呟いたことすら覚えていないので「僕、そんなの言ってません」と述べます。
ブラウンロー氏に嘘つきだと思われないか心配でした。

二人の対照的な老人の元を行き来するオリバー・ツイストくん。名作っぽいテーマでした。

原作未読です。

【以下、ネタバレあり感想】

本屋にお使いに行くオリバーを、ナンシーが捕まえてフェイギンの元に連れ帰った時は、ぎゃーーーーーナンシーーーおまえ余計なことをーーーー。これじゃあ、オリバーが金くすねて帰って来なかったみたいじゃないかーーーーーー。ブラウンロー氏が、期待を裏切られたとがっかりしてしまうよ!となりましたが、ナンシーは、本当にオリバーのことを大切に思い同情していたんですね。

オリバーの居場所を告げ口したせいだと思いますが、ナンシーは、彼氏のサイクスに殺されます。
サイクスはお尋ね者になり、飼い犬とはぐれます。
サイクスは、自分の犬に気を取られたせいで、自動的偶発的に首吊り状態になって死んでしまいました。
この犬というのは、物語上何を表しているのか気になります。
相棒、良心、他人への脅威、罰、そんな感じでしょうか。

本来は、明るい世界で生きるべき清い心を持ったオリバーが、最後まで堕落しないでいられるか、というのが見所かと思います。

絞首刑前に錯乱したフェイギンに、お礼を言うオリバー少年。
確かに、警察に取り囲まれた新アジトで「優しくしてくれたことに感謝します」というような事を言ってましたからね。
フェイギンは、自分が世話した沢山の泥棒少年達を心に留めたまま処刑されたのでしょうか。

葬儀屋の主人に当たる男性は、結構優しそうでしたね。女達が強いので、尻叩きの罰もそれに押されてやった感じがします。
棺おけと一緒に眠らされるオリバーというのは、それくらい価値が低い扱いという表現であり、また、本当の生を生きていない、死者に似た存在であることを表している、といった所でしょうか。

テーマ:DVD - ジャンル:テレビ・ラジオ

  1. 2010/07/10(土) 01:57:46|
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