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映画「俺たちに明日はない」(原題:Bonnie and Clyde)感想

俺たちに明日はない [DVD]俺たちに明日はない [DVD]
(2010/04/21)
ウォーレン・ベイティフェイ・ダナウェイ

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【あらすじ】
出所したばかりの男クライドは、ウェイトレス・ボニーの母親の車を盗もうとする。
そこで出会った二人は、銀行強盗を繰り返すようになる。
初期段階で人を殺してしまい、追われる身となる。

【途中まで、ネタバレなし】
映像、特に銃撃の描写がかっこいいです。
ボニーの銃の撃ち方がどんどん様に、実戦向きになっていきます。

車の窓の外にしがみ付いた人の口を撃つシーンは、どうやって撮っているのか分かりませんが、スタイリッシュです。
丁度口の真ん中辺りは、ガラスのひびでよく見えないんですけど、血のりのタイミングとピッタリです。

もっとこう、主役カップルのせっくるシーンとか多そうというイメージでしたが、男の方のクライドが性的不能でそうはなりませんでした。
フィクションにおいて、男性機能の有無は、何かを象徴していそうなのですが、この映画の場合どうなんでしょうか。
クライドは、マッチョでオシャレで、本当に、ザ・男くさい、って感じなのに、そこだけ不完全なように描かれています。
どこか欠けた人であるというしるしなのでしょうか。

ボニーは、初登場時全裸です。しかし、なるべく映っちゃいけないポイントが映らないギリギリのカメラアングルになっており、上品なつくりでした。

予告などで使われている、銃を持ってカメラの前でポーズを取るボニーは、そのシーンだけ切り取るといかにもセクシーかっこいい!という感じできまっているのですが、全体の中でみると、自分の中のかっこいい女像を模倣しているって感じがしました。田舎の女給仕に納まってる柄じゃないのよ!フフン!私は全米一の良い女なんだからね!的な。(クライドからそういう風におだてられたりしてましたし)
とはいえ、似合ってました。写真に写るその姿は。

後半、マシンガンか何か、長い銃を連射するボニーは、カメラ前の時のようなカッコつけポーズではなく、本当にガンマン(ガンウーマン)状態でした。
殺されたくないので、こっちから殺してやる、という迫真の銃撃戦になっています。

主人公カップルに、金を払わずに食べ物を奪うことに対する罪悪感はありませんが、全く不快になりませんでした。

クライドの行動原理は忘れましたが、ボニーについては、田舎で自分に言い寄ってくるつまらない男達、つまらない自分、そんな日常から逃げ出したかったという部分があったようです。

チビのC・W・モスは、賢いのかアホの子なのか良く分からない人ですね。
車整備に関する知識はあるけど、愚か、というところでしょうか。ミスって叱られたり、親父に料理かけられたり情けない部分はありますが、憎めないキャラクターです。

恐らく、この映画の途中とラストをTVで見たことあります。

【以下、ネタバレあり感想】

ラスト付近、もし、いままでの罪が消えたら、とありえない夢想をするボニーとクライド。
死亡フラグ過ぎますが、それでも希望を垣間見てしまいました。

インポテンツが治ったクライド、というのは、ボニーという伴侶を得て、完全体になった、これから二人で生きていければ幸せ間違いなし!な男という状態なんでしょうね。
その数日後くらいに、死ぬんですけど。

途中でメンバーに加えてすぐ車から降ろした葬儀屋の男とその彼女はなんだったのでしょうか。
職業かなにかが決定的にボニーの気に食わなかったようです。
彼女のヴィルマ(ヒルダ?)が33歳と言った時彼氏の顔色が変わったのは、歳サバ読んでたんですかね。

ボニーが仲間と母に合いに行って厳しくあしらわれるピクニックシーン、あれは夢なのか現実なのか。
やたら画面が粗くて、そこだけ不思議な映像でした。
仲間以外に、子供などのモブ(群集)が居たことと、母の周りには警察が張り込んで居そうなところから、ボニーが「お母さんに会いたいけど、会ったらこう言われるだろうな。悲しい。」と想像した場面であるように見えました。

C.W.モスの父親は、ニコニコしてボニーとクライドを迎えつつ、裏では強盗気に食わないし、息子が彼らと行動を共にしたり刺青入れたりしていることに怒る常識人でした。
それでも、息子だけは殺されないように手配している所が、やっぱり親の愛だなぁと思わされました。

後ろで手錠でボニー達と写真撮られてボートで流された警官ヘイマーは、生きていて、復讐を果たせたんですね。
新聞社かなんかには、「また彼らと写真を撮りたいです」等と言って、結構ヒーロー扱いしている一人に見えたんですけど、顔で笑って心で憎んでいるあたり、C.W.モスの父親と通じるものがあります。

本来、教会の娘で箱入りだったブランチ(クライドの兄・バックの妻)は、サングラスかけたりして強盗に馴染んでいきましたけど、失明寸前になってやっぱり真面目でありたい、という所に戻っていました。
はじめて襲撃された時は、ブランチが叫びまくりで、一番狂った人に見えました。

最後、蜂の巣になった二人の死体ではなくて、撃った警察官のカットで終わったのが、印象に残りました。

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

  1. 2010/05/28(金) 20:30:57|
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