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映画「悪夢のエレベーター」感想

悪夢のエレベーター [DVD]悪夢のエレベーター [DVD]
(2010/03/19)
内野聖陽佐津川愛美

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【あらすじ】
ムショ帰りの空き巣とジョギングに行こうとした超能力者と自殺志願のゴスロリ少女と妻が出産間近の夫がエレベーター内に閉じ込められる。

【途中まで、ネタバレなし感想】
予告を見た感じ、コメディなのかと思っていましたが、レンタルショップではサスペンスの棚にありました。
確かに、サスペンスですし、少しホラーでした。
前半、それと数日前の回想シーンはコメディです。

密室で人間関係の真実が明らかになっていきます。
しんみり要素もあります。

原作は未読です。
特典で原作者のインタビューが入っています。喋り方がヤンキーっぽかったです。

最初のナレーション時と、エレベーター内で、内野さんの雰囲気と声色が違ったのですが、そういうわけでしたか。

あとから思えば、あれもこれもうまくできていたなぁという感じです。

緑のバッタみたいなジャージと内のさんのテラテラした赤いシャツが画面に映えてました。

一転二転しそうだというのは、予告から予想していましたがここまでとは思いませんでした。また、真相も見抜けてませんでした。
これがオチなのかと思った所でまだ半分くらいでした。

ゴスロリちゃんの声が可愛かったです。

「スラムダンク」や「マトリックス」など、皆が知ってる有名作品、的なものの名称が登場しました。

【以下、ネタバレあり感想】

浮気イケメンが気づいた不審点、降りて来たエレベーターに、なぜこれから上階で空き巣しようとしていた男と、屋上から飛び降りようとしていた女が乗ってたのか。
これは、早い段階から気になっていました。

しかし、探偵による浮気調査からの、監禁作戦だというのは全く想像しませんでした。

犬に噛まれたり、子供の頃「バケモノ」といじめられたり、引きこもったりしていた映像。これらは、浮気イケメン以外がグルだと判明した時点で、嘘のイメージだったんだと捉えましたが、全部本当のできごとだったんですね。
ただし、犬に噛まれた空き巣時ではなく、迷い猫探しの時の話で、「バケモノ」と言われたのはオカマだったからなんですね。
そこまで分かったなら、ゴスロリっ子のエピソードも本物、もしくは、それに相当する現実があったと勘付くべきでした。

監督が、クロロホルムだと現実味ないから注射針にしたと言ってましたが、それで正解だと思います。
妊婦妻の「針千本じゃなくていいから、本当に一本飲んでもらうからね」と掛かってますし。「針」が。

全ての黒幕は、イケメン夫の妻の妹である所のゴスロリっ子「愛敬カオル」でした。
カオルは、どうやら本当に引きこもっていたことがあり、精神病で、自分ではなく姉に会いに来ていた青少年なんとか協会の男を憎み建物に放火したことがあるようですね。
その時のレンタルフレンドとイケメン夫は同一人物なのかは定かではありませんが、姉の夫が浮気していると知り、夫と浮気相手の女を両方殺せたら都合いいじゃん。と思っていたようです。
ミステリ好きなこともあり、密室殺人で完全犯罪をしたかったようで、二本目の注射でイケメン夫が死ぬように仕組んでいたんですね。
そのために主人公の探偵を利用したのです。

最後カオルはどこに行ったのでしょうか。忘れ物って言ってましたが。
電話の向こうでカチカチ音がしてましたがカッターですか?自殺するつもりでしょうか。
主人公のサブちゃんはカオルを救えたのでしょうか。
それとも、カオルは愛人を殺しにでも行ったのでしょうか。

グロホラー演出と、エレベーター管理人の気持ち悪いキャラ付けはやや過剰でした。
コメディ+心理戦だけで十分いけたと思います。

愛人の自殺を止める説得、セリフ自体はよかったです。
今日の辛いことがどうでもよくなるような、未来の辛いことを楽しみにして生きる、というのは斬新です。
が、二人殺してまだ死体を隠匿していない状態で言われても…悠長な…!早く、死体を隠さないと!というのはありました。
愛人が明日からさらに辛くなるのは、主人公のせいだともその時は思いました。
この計画に主人公を巻き込んだのはカオリだと分かったのは後のことです。
愛人が飛び降りていても、心中を装った完全犯罪にはならなかったので、死ななくて良かったです。
主人公の単独犯によるエレベーター管理人殺人があるので、後々真相がバレそうですからね。

4人中3人がグルでした。で、さわやかに終わると思ったんですよ。
浮気夫の本音も録音できたし、意外な真相が分かって面白かったねと。
まさか、死人の出る話だとは。
こりゃシャレにならん、後味悪くなるぞ、と思いましたが、妻の妹による計画と判明し、ミステリーならこれもありだな、となりました。
でもやっぱり丸くは収まっていないんですけど。
夫を失った妻と子は悲惨ですし、主人公とオカマも犯罪者ということになるでしょう。エレベーター管理人は無駄に死にました。

「エロベーターOL」という隠し撮り風のAVを本物のエレベーター監視カメラ映像だと思ってしまったのは無理もありませんが、早とちりしないで慎重になれば、余計な殺人はしないで済んだのでしょう。
カオルの計画に乗って人(イケメン夫)を脅したことの罰なんでしょうか。その割にはあまりに大きな代償です。

カオルは、姉を愛しているが故に事件を引き起こしましたが、結果、姉を苦しめることにもなりました。
カオルは、どこかで姉を羨んだり恨んだりした部分があるのかもしれません。

ゴスロリでぬいぐるみでカッターでひきこもりって、ヤンデレのテンプレっぽいキャラクターだけど、探偵事務所の人が演じていたならそういうステレオタイプになっても仕方ない、と納得していました。
しかし、一周回って本当にそういう人だったっぽいです。裏をかかれました。

物語の、最初と最後で人生を野球に例えています。
登場人物は、全員、一軍でも優勝争いに参加してもいないタイプの人達で、しかもこの件を通して負け越した感じです。
主人公は、バットを振ることで、何か一つでもなしえたのでしょうか。それは、この映画の終幕後に分かることだと思います。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2010/05/06(木) 19:32:45|
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