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サキ「サキ短編集」 中村能三・編

サキ短編集 (新潮文庫)サキ短編集 (新潮文庫)
(1958/02)
サキ

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私が持っている本と装丁が違います。うちのは、作者サキの顔写真が新聞風に加工されて表紙になってます。

【あらすじ】
伯母から面白い話が聞けなくて退屈している子供達に、無関係な独身男性がアレな話を聞かせる「話上手」、汽車で女性と相席中、自分の服に二十日鼠が入り込んでいることに気付いた男が、女性の寝ている隙に服を脱いだら女性が目を覚ましてギャーッな話「二十日鼠」、かつて沼地に沈んだ三人と一匹が、今日窓から帰ってると信じている可哀想な伯母と話を合わせろ!「開いた窓」など、ブラックユーモアな短編21本。

【途中までネタバレなし感想】
再読です。
前に読んで面白いと思い覚えていた話は、やっぱりどれも面白かったです。
また、全く記憶になかったけど、今回読んで気に入った話もいくつかありました。

( ;∀;)イイハナシダナーって流れなのに結局BAD ENDとかよくあります。
最後の一・二行で話のオチることが多く、うまくできてます。
もう二回目以降は同じ気持ちで読めないです。

彼の代表作であるらしい「開いた窓」は、わずか6ページ(5ページと数行)という短い作品です。

子供が無邪気に残酷な話と嘘つきの話がいくつか、それと、伯母と狼が良く出てくるようです。

【以下、ネタバレあり感想】
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/08/21(日) 13:46:29|
  2. 読書感想文(小説)

スタジオジブリ宮崎吾朗第二回監督作品アニメ映画「コクリコ坂から」感想(途中からネタバレあり)

コクリコ坂から 1000ピース コクリコ坂から 1000-264コクリコ坂から 1000ピース コクリコ坂から 1000-264
(2011/07/22)
エンスカイ

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【あらすじ】
戦後、港南学園高等部1年の少女、松崎海(まつざき うみ)は、両親不在の家庭を切り盛りしていた。
海には、毎日、旗を上げる習慣がある。その様子は、詩として学校新聞に書かれていた。
ある日、新聞部が、学校の中庭で事件を起こす。
部活棟、兼、集会場のある老朽化した建物、通称「カルチェラタン」を解体の危機から救おうというパフォーマンスが行われたのだ。
新聞部部長の風間は、屋上から飛び降り、また、有志が、校舎中で「カルチェラタン解体反対」の垂れ幕が下げた。
池に着水した風間を引き上げたのは、海であり、その「握手」写真は、学校新聞の一面を飾ったのであった。
それをきっかけに、互いに意識し、距離を縮めていく海と風間だったが…。

【途中まで、ネタバレなし感想】
とても良かったです。
公式サイトのキャラ紹介に載ってない、魅力的な「隠し球」を見る為にも、劇場に足を運ぶ事をお薦めします。

頭から終りまで、全編くまなく気に入りました。セリフもキャラクターの動きも背景描写も音楽も声の演技も全部。
特に、テンポが良かったです。場面転換や、各シーンの長さ、会話のスピードが、とてもしっくり来ました。
ここが合わないと、どんなに他がよくても、勿体ないアニメになってしまうと考えております。その点が、大成功でした。(個人差あり)

素直に青年達の恋模様を応援できるし、彼、彼女達のトキメキ的なもの、また寂しさや苦悩などが、みずみずしく伝わってきました。
ひねくれていないが故に、逆に新鮮でした。

属性的、非属性的な意味での萌えは、沢山転がっておりました。
印象としては、萌えの為に萌えを描いたのではなく、主人公達の生きる世界や、キャラクターの気持ちを丁寧に描写した結果、萌えの大発生を招いた、という感じです。

何度か、少女の身支度描写があります。スカートをはいたり、髪を結ったり。
この目線が、誰のものなのか――成人男性なのか、年下男子なのかか、同級生なのか、同性なのか、血縁者なのはよくわかりませんが、少女の美しさや生活感が存分に描かれていました。

カルチェラタン内部のごちゃごちゃした、変人の巣窟感が大好きです。
太陽の黒点観察だけをする部活(天文部?)、およそ部屋とは呼べない一人用ブースで哲学に耽る非モテ男子、あやしい実験を繰り返す化学部、文芸部室に拠点を持つ新聞部。
カルチェラタンは、植芝理一「ディスコミュニケーション」、押井守「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」、ゆうきまさみ「究極超人あ~る」に登場するような文化部員達が、毎日学園祭状態で、日の光の当たらない場所にゴチャゴチャ住み着いている棟、という感じです。
吾郎監督がどうかは存知ないのですが、学生時代の駿監督は、完全にカルチェラタン側の住人だったでしょうね。

そこに、ザ・一般人である、海(少し堅物)と、妹の空(ミーハー気質)が入っていくのです。
リア充・一般人、と、オタク・マニア・変人が、協力、共生、融合していくそのエネルギーが面白かったです。この活気が。

女子に免疫のない非モテブサメン男子達の反応も初々しくて可愛らしいですし、しっかり者で強気な女子達も可愛らしかったです。
女子が強い、と言っても、肉体的には非力であったりと性差はあります。

そこを、上手いこと取り仕切る水沼会長の指導力に、輝くカリスマ性を見出す事ができました。
この歳で、なぜそんなに人間できてるんだ!コクリコ世界では、風間さんと並ぶハンサム度合いの眼鏡君ですが、心までイケメン過ぎます。ここまで「この人についていきたい」と思わせる生徒会長も、そうそういませんよ。
溢れる自信は、経験と実績、能力に裏付けされており、嫌味がありません。
まったく照れる事なく、女子をエスコートしたり、他人の色恋いの機微を瞬時に察知し、場合によっては自然に席を外したりと、異性に免疫があり、空気が読めるデキル男です。なんという余裕。
恩着せがましくなく、茶化すわけでもなく、わざとらしくもなく、こうことが出来る男子高校生なんて、完璧超人過ぎます。
「〇〇したまえ!!」というムスカ口調も似合いますし。
水沼会長は、新聞部部長風間の親友です。先の騒動も、二人が中心となって起こされました。

ジブリと言えば、「美味しい食べ物 神作画」、というイメージかと思いますが、この映画はあえてやってるのか?というくらい、出来上がった食べ物自体はじっくり映さなかったように思います。
料理を作っている所、自分で作れない分を人に依頼している所、料理の材料を購入すること、そして、出来上がった料理を食べながら皆で会話している場面、というのは、何度もあります。しかし、料理そのものがドンと写ることは少ないか、皆無だったようです。
例えば、出前でお寿司を取った際、海が、重ねた器を持って運ぶ場面がありますが、その中身であるところの寿司には注目させません。すこし、引きで、斜め後ろからの画でした。
これは、食べ物よりも、人間を中心に据えているからなのでしょうか。
そもそも、私、食べ物の絵がどうとか意識しないで見ていました。鑑賞後、同行者がなんやかや物申してましたので、深読みを試みた次第です。

原作は未読ですが、キャラクターやストーリーは大幅に改変、整理されているようです。
脚本は、吾郎監督ではなく、お父様の宮崎駿さんともう一人の方です。
しかし、監督と脚本が異なるのは至って普通の構造ですし、駿監督ならやらなそうな演出や見せ方(宮崎駿より、近藤喜文や高畑勲寄り?)が、沢山あったので、これは、吾郎監督が、前作よりも、凄まじい速度で成長されたと見てよろしいですね?
コクリコは、駿監督ではなく、吾郎監督の作品であると。

監督親子を扱ったドキュメンタリーは未見で、再放送待ちです。(追記、再放送見逃しました。)

今まで、好きなジブリ映画はいくつかありました。ワクワクしたり、面白かったり、興奮したり、考えさせられたり。でも、個人的には、泣いたことありませんでした。記憶が確かならば。
その点、コクリコ坂は、途中5~6回涙をこらえたくらいには、感動いたしました。DVDで一人で見ていたら号泣していたでしょう。
全ジブリ作品の中では、「ラピュタ」と並んで一番好きな映画になりそうです。

この映画、奇跡や超常現象や未来科学やSFなどのファンタジー要素が一切ありません。
また、アクションやバトル、空中飛行、兵器炸裂も同様です。
現実の昔の日本を舞台にした、特殊能力を持たない一般人達の日常です。実写でも撮影可能でしょう。
でも、アニメだからこその、うねりや熱気、美しさ、真実味があって、とても良かったです。

ストレートで清々しい作品でありながら、危ういタブーを幾つかかすります。スレスレアウトなくらい。
よく、億することなく正面から切り込みましたね。

キャラクターの心情や、全体の状況を、天候や時間帯のメタファーで表現するのは鉄板ですが、分かりやすいし気持ちが入るので良いものですね。

お話として、メインの筋は2本あります。それは、海と風間さんの「私的」なストーリー、そして、カルチェラタン解体問題という「公的」なストーリー。
どちらか1本では足りなかったと思います。前者だけでは、規模が小さくまとまってしまいますし、後者だけでは、海に移入できません。
二本の柱が相互に作用して、良い効果を生んでいたかと思います。
カルチェラタンサイドが時間軸の進み方を表し、その上で、主人公サイドの物語が展開されているようでした。

ジブリ作品で何度か見られたモチーフ、「母性的な少女」は健在です。

若者も大人も、外来語を日本語に置き換える事なくそのまま使用したり、古めかしい軍人のような口調になったりすることがあります。それが、時代に即した形で出てくるのが良いです。
言い回しとしては、ちょうど、現代の漫画やライトノベル、アニメ、小説、映画のキャラクターが、回帰している辺りに思えます。
萌えキャラでも、そうでなくても。

声を当てているのは、職業声優ではなく、ドラマや映画で活躍されている方の俳優さんです。
既にお名前やお顔もよく存じている方々だったのに、事前にキャストを調べずに見たこともあり、一切ご本人を思い出しませんでした。
アニメアニメしたお話ではないこともあり、それらの声質や演じ方で合っていました。
キャラクターが喋っているようにしか聞こえません。
(基本的には、「アニメキャラに当てる声は本職の人希望」派なのですが、コクリコは成功だったようです。)

【以下、ネタバレあり感想】 
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  1. 2011/08/19(金) 07:33:57|
  2. 映画感想

我が家の猫達を写真でご紹介します 

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青字はオス、ピンク字はメスです。クロミちゃんの体が小さく見えるのは、遠近法が効きすぎているからで、実際は、普通の胴体です。

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  1. 2011/08/09(火) 21:41:38|

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