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同人漫画サークル

映画「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」(Hot Fuzz)

ホット・ファズ~俺たちスーパーポリスメン!~ [DVD]ホット・ファズ~俺たちスーパーポリスメン!~ [DVD]
(2008/12/04)
サイモン・ペッグ、ニック・フロスト 他

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【あらすじ】
ニコラス・エンジェル巡査部長は、ロンドンの警察署に勤めており、頭脳明晰・スポーツ万能・脅威の検挙率で数々の表彰を受けた超優秀な警察官である。
しかし、エンジェルがあまりに秀でているので、相対的に他の警察官が無能に見えてしまう、とお偉方に嫌われ、田舎町サンドフォードに左遷させられてしまう。
町に着くなり、未成年飲酒を取り締まるなど生真面目に働くエンジェルだったが、サンドフォードの警察署は、みんなやる気がない為、浮いてしまう。
依頼される事件は、「逃げた白鳥を探してくれ」というようなゆるいものばかり。
しかし、こののどかな村で、連続怪死事件が発生する。
殺人の線で捜査を進めたいエンジェルだったが、他の者達は、単なる事故だ、と、取り合ってくれない。

【途中まで、ネタバレなし感想】
これは、大変面白いです。お勧めです。

高級感のあるカメラワーク、やたらきれいな町並み、無駄なほどバランスの良い明暗表現、品のある色合い、やけにスピーディーなカット割編集、個性的な登場人物による軽妙で嫌味な会話、濃さを増していくミステリー、と、最初からずっと面白いんですけど、特にラスト30分は、笑いを抑えられませんでした。
ギャグとして面白い、というだけでなく、かっこよすぎて、ワクワクしすぎて、爽快すぎて、思わず笑ってしまうのです。
感動しながらにやけるという珍しい体験ができました。

変則的にして王道の展開に燃えました。

主人公エンジェルの相棒になるのが、サンドフォード警察署長の息子で警察官のダニー・バターマンです。
二人の出会いは最悪です。
ダニーは、警察官でありながら飲酒運転をし、さらには後進でエンジェルを轢きそうになったのです。

ダニーは、映画マニアで、刑事アクション物が大好きです。
一方、エンジェルは、映画を全く見ません。
ダニーが憧れるような、「飛びながら発砲」「叫びながら空に向かって発砲」「二丁拳銃」「カーチェイス」といった派手な捕り物は、あくまでも作り話のもので、実際の警察は地味な仕事だ、とエンジェルは言います。
まったく似ていないデコボコの二人ですが、これがとてもよいコンビなのです。
ダニーが事件や事故・捜査について用いる単語は、エンジェル的には少し間違っています。
厳密に正しい警察用語教えるお堅いエンジェルと、ぎこちなくもそれを吸収してゆくダニーが微笑ましかったです。

エンジェルは、サンドフォード赴任前に、付き合っていた彼女に振られています。
それ以降、恋愛要素皆無、ヒロイン不在のお話になりますが、それが良いのです。
脱線することなく、本筋に専念できます。

田舎と都会、どちらにいても溶け込めずイビられるエンジェルが、それでも自分の正義と法を信じて苦闘する様が、時にはシビアに、それ以外はユーモラスに描かれています。
サンドフォードの地元警察官からすると、ロンドンから来たエンジェルは、それだけで鼻持ちならない奴なのです。

ミステリ要素があるのですが、自力での犯人当ては失敗いたしました。

製作者の既存映画への愛を感じました。

微グロ、微ヴァイオレンスはありますが、目を背けることなく見られる範囲でした。

サンドフォードは、犯罪がなく、英国で一番安全なため、ベスト・オブ・ビレッジに選ばれる程、素晴らしい村なのです。

【以下、ネタバレあり感想】
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テーマ:見た映画の感想 - ジャンル:映画

  1. 2011/07/23(土) 11:50:47|
  2. 映画感想

クエンティン・タランティーノ監督映画「パルプ・フィクション」感想

パルプ・フィクション [DVD]パルプ・フィクション [DVD]
(2009/12/16)
ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン 他

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【あらすじ】
カップルがファミレスで強盗の相談をしている。
マフィアの二人は、取引の品であるスーツケースを取り戻すべく、殺しに向かう。
ギャングのボスは、プロボクサーに八百長試合を頼む。
マフィアの一人が、ボスの妻の世話を頼まれる。

【途中まで、ネタバレなし感想】
時系列シャッフルの連作短編集です。
短編と言っても、登場人物や場面、人間関係は、連続していますので、順番さえ並び変えれば、一つのまとまった長編にも成り得ます。ただ、「一方その頃」という裏側や、事態の同時進行を描くのはややこしいので、短編形式で正解だったと思います。
「あの後、そうなってたのか」と後から分かるのは、驚きがあって楽しめます。

非常に下品、かつ、法に抵触しまくりで、ヴァイオレンスなお話ですが、楽しく見られました。

登場する男性達は、色んな意味で強いのですが、皆、妻の尻に敷かれ気味です。本気を出せば、旦那の方が圧倒的パワーを誇るのですが、妻への恐怖、愛情等により、そうもいきません。

ほぼ全ての登場人物が、性格ぶっとんだ異常者なのですが、合間合間のどうでも良い雑談や日常会話が、やけに庶民的なのが面白いです。
決め決めの箇所よりかえって、深い名台詞に聞こえてくるくらいです。

視点は切り替わるものの、大まかな軸は、ギャングのボス・マーセルスと、その部下・ヴィンセントとジュールスの物語となっています。

麻薬や性や暴力や殺人などを扱ってますので、小さなお子さんにはお薦めできません。

映画の予告編やポスター、DVDジャケットなどに見られる「かっこいい男」「イイ女」画像は、本編で見ると、実は、かっこわるくてダサくて弱い男女が、自分の中のかっこいい像(既存のメディアで覚えた姿)を必死で模倣しているだけだったりすることがあります。それと、パロディー好きの監督なら、有名シーンのオマージュを入れるので、そこだけ切り取って見ると様になっているという。
「パルプフィクション」もそんな部分ありました。本当にクールで、破滅的で、付け焼刃ではないワル達なのに、視聴前の怖くてスタイリッシュなイメージとは異なっていたのです。
でも、その決まってなさ、みっともなさを通り過ぎた後、型にはまらない愛らしさや、ガチの狂気、迫力、リアルさが出てくるものです。
その部分は、ポスターや予告には使えないでしょうね。ネタバレだったり、画にならなかったりで。(過去の映画では、予告にラスト付近の重要な場面や、キャラクターの本性むき出し箇所が使われていることもあり、ネタバレじゃん!!!ってなりました。上手い事、編集されていると、場面の真意が見えなくて良い効果が出るんですけど。)
例えテンプレ化していても、お定まりのアクションやポーズ、見得切りは、見ていてテンション上がります。

殺し屋の片方、ジュールスは、相手を殺す前に聖書の一節を暗唱します。
それっぽい!何がどれっぽいのか分かりませんが。
ジュールスに、ある奇跡が起こります。
それが、本当に超常現象だったのか、ただの偶然なのかは分かりませんが、彼がそう感じて、生きる道を変えるきっかけになったら、それは、奇跡と呼んでもいいのでしょう。

この映画の主要人物には、自ら進んで「私を虐げて下さい」と願うようなマゾヒストは、いないようです。
そんな中で、命を狙ったり狙われたり、脅したり、脅されたりするので、必然的に、サディストっぽい人が被虐体験をする事になります。
「精神的、立場的、力量的に圧倒的に有利な者を、貶め、辱しめ、屈服させたい」というのが、監督の趣味なのでしょうか。
しかも、いざ、誰かを堕としたら、今度は堕とされる側になったりするのです。
なんというリバーシブル精神に富んだ脚本。
食物連鎖の図式がピラミッドではなく、円環という具合で、頂点というものがないみたいです。
弱い者を一方的に嬲り殺す描写もありますが、最凶王者のままでいさせてくれないのが、この映画。皆、何かと恥をかかされたり、人には言えない秘密を抱えてしまう羽目になります。それこそが、監督の美意識、萌えポイントなのかもしれません。
約一名、出てきた時からずっと、指図する側におり、終始崩れないキャラもいます。

全体を通した明確なテーマというのは、ながら見だったこともあり読み取れませんでしたが、ジュールスの唱える聖書の一説と、物語がリンクしていたのかもしれません。

【以下、ネタバレあり感想】
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テーマ:映画 - ジャンル:映画

  1. 2011/07/22(金) 16:11:28|
  2. 映画感想

映画「エスケープ・フロム・LA」

エスケープ・フロム・L.A. [DVD]エスケープ・フロム・L.A. [DVD]
(2008/02/20)
カート・ラッセル.ステイシー・キーチ.スティーブ・ブシェーミ

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【あらすじ】
大統領の娘が、世界を揺るがす機密装置を持ち逃げし、ゲバラっぽい革命テロリストと合流する。
その頃、ロサンゼルスは、地震で孤島と化し、街ごと監獄になっていた。そこに収監予定(?)の悪党スネーク・ブリスケンが、大統領の命を受け、機密装置奪還の為、単独潜入をすることに。
スネークには、致死率100%のウィルスが打たれており、ミッションに成功しない限り、解毒剤を得られない。
否が応でも、やるしかない。


【途中まで、ネタバレなし感想】
頭を使わずに見ていたので、ストーリーは詳しく把握できてませんが、印象に残った場面は沢山あります。
それを見ているだけで十分面白かったです。

スネークがとてもかっこいいです。

元英雄でちょっとした有名人なのですが、会う人会う人に「意外と背が低い」と言われてしまいます。
一方的に背が高いと思い込まれていた上に、対面ではっきりそんなこと言われても…、スネークかわいそう…、と笑えました。
身長の事を言われても、スネークはリアクション薄いです。それほどコンプレックスではないのでしょうか。「またか…」とうんざりしてそうです。

君の筋肉はなんの為にあるんだ!?というくらい、しょっちゅう捕まって体の自由を奪われます。
「拘束具が映える」という意味では、無駄ではない筋肉ですが。
敵の攻撃を受けた事による怪我っぷりとその影響を受けた歩き方、動作がまず素敵で、さらに、ウィルスによる咳、衰弱っぷりも可愛らしかったです。

ヒーローたるもの、ありとあらゆる乗り物と武器とスポーツに精通していなければならないんですね。
次から次へと「これって、何の映画だっけ…」という真面目にふざけた展開が続きます。ツッコミが追いつきません。

防御力は若干弱めですが、攻撃力は高いです。派手なアクションで敵をなぎ倒していく様は爽快です。

前作の続編にしてリメイクということで、展開やその他色々な要素が一緒ならしいですが、前作は未見なので比較できません。

作中、何人か美人女性が登場しますが、「メインヒロイン」という概念を見失うような役回りでした。
「ヒーローに対するヒロインっていうのはこういうものだろう」という先入観をぶち壊されました。

この物語では、近未来を扱っています。
いくつかの科学技術は、現在2011年時点でリアルの方が進んでいます。デジタル表示のエフェクトや、各種機器などの性能、サイズ、デザイン性など。
一方、「あと数年ではここまで発達しないだろう」という未来すぎる技術もいくつかありました。

【以下、ネタバレあり感想】
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テーマ:洋画 - ジャンル:映画

  1. 2011/07/18(月) 22:42:58|
  2. 映画感想

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