写真サンプル下の小さな写真にオンマウスで拡大
この前買った、LO画集が気に入って、色々検索して人様のブログを見ていたら、「LO表紙のたかみち絵は、青山静男の少女写真に通じるものがある」という意の事が書かれていたので、今回購入しました。
厚い。ずっしり、ボリュームたっぷりでございます。
この写真集は、昭和50年~60年代の少女達を撮影したものです。
被写体はプロのモデルではなく、素人の女の子達です。
年齢的には、小学校低学年~高学年くらいでしょうか。
美少女が沢山です。当時のアイドルよりかわいいのではないでしょうか。
80年代に流行りだったメイクは、眉毛が太すぎたりケバかったりして今見るとあんまし…ですから、すっぴんでナチュラルな髪型の女の子が余計美しく見えるのかもしれません。
学校で、公園で、プールで、海で、祭りで、運動会で、路上で。
様々な時、場所の少女達が写っており、全てモノクロです。
動きのあるダイナミックな構図も多く、一枚絵として完成度が高いです。
暖かく繊細な眼差しで撮られており、昭和の街並みまで含めて懐かしいような、現実じゃないような独特の雰囲気が作られています。
別に少女が天使や妖精の恰好をしているわけでもなく、特別なセットで撮影しているわけでもないのに、神聖さや凛々しさを纏った写真が複数ありました。
青山静男は、まず少女達と仲良くなって十分打ち解けてから、カメラを向けたそうです。
少女達と静男の微妙な距離感が形となったのがこの写真集なのでしょう。
宮崎勤幼女連続殺人事件のせいで、見知らぬ子供にカメラを向けることは許されない時代となり、静男も少女を撮影することがなくなったのだと言います。
【関連記事】
たかみち先生がのぞき込んだファインダー。「LO画集」対談その1-たまごまごごはん(外部リンク)
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2008/10/31(金) 23:00:41|
- 雑記
【あらすじ】
ウラジミール(ヴラジミール)は16歳の時、別荘で過ごしていた。
隣りに公爵夫人とその娘が越してきた。
娘の名を、ジナイーダと言った。
ジナイーダに恋したウラジミールだったが、ジナイーダの周りには取巻きの男が5人いた。
伯爵、医者、詩人、退職大尉、軽騎兵である。その輪の中に、ウラジミールも加わることになった。
ジナイーダを神だ、偶像だと崇める6人。
ジナイーダは恋をしているようだ。その相手は誰なのか。
【途中まで、ネタバレなし感想】
裏表紙のあらすじが、ネタバレしまくりです。
未読の方は、あらすじを見ない方が楽しめると思います。
裏表紙を読まなくても、ヒントは出てくるので、どちらにしろ展開の予想がつくかもしれませんが。
あと、wikipedeiaの「初恋」の項目でもネタバレしてるので要注意です。
ジナイーダは、女王様のように振舞っています。
ウブなウラジミールを弄びます。
実際、ジナイーダを女王様に例えている場面があります。
ジナイーダと愉快な下僕共は、「罰金ごっこ」という遊びをします。今で言う王様ゲームです。
1800年代のロシアに、すでにそのようなゲームがあったのですね。
ウラジミールは、大学入学前だというのにこんな遊びに興じるなんて、堕落してますね。
ジナイーダに惚れたせいです。
マイダーノフという詩人のキャラクターが面白かったです。
彼は、痩せこけた顔で小さな目をしていて、髪の毛が恐ろしく長い男です。
「人殺し」という詩を作り、黒い表紙に血色の題字で出版したいのだと言います。
ゴス系の方ですか?
人名が覚えづらかったです。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“ツルゲーネフ「はつ恋」”の続きを読む】テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2008/10/30(木) 20:11:21|
- 読書感想文(小説)
世界でも珍しい言語、日本語について、特にオノマトペ(擬音語、擬態語)の観点から解説した本です。
割と下ネタが出てきます。
言語学的な意味でですが。
遊郭で使われていた「ありんす」という独自の言葉は、地方から出てきた遊女達の方言を抜き、出身地を不明にした上で、浮世離れした別世界にお客を遊ばせようと、経営者が考えたものなのだと言います。
そういう意図で言葉が作られることってあるんですね。
フランス語で、猫の足音を「パタポン」と表現するのだそうです。
かわいいですね、パタポン。
エスペラント語の存在は初めて知りました。
あるポーランド人が考えた、合理的な世界共通語だそうです。
エスペラント語が縁で結婚した人もいるそうで、面白いものです。
人工言語って、他にも色々あるんですね。ネットで調べたら出てきました。
「指輪物語」のJ・R・R・トールキンが作ったエルフ語とか。
日本語の起源は、諸説あるそうです。
ひらがなとカタカナとローマ字と漢字(しかも訓読みと音読み)を使いこなす日本人。
縦書きも横書きもあり。
自分は日本に生まれついたとは言え、よく日本語を習得できたなぁと思いました。
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2008/10/28(火) 00:43:27|
- 読書感想文(小説)
私が持っているものと装丁が違います。
上の画像のカモメ部分が真っ白で、その周りが紺というデザインです。
【あらすじ】
いかに速く飛ぶか、日々練習を重ねるかもめのジョナサン・リヴィングストンは、朝食の為に集っていたカモメの群れを<限界突破>のスピードで突き抜けた。
「思慮を欠いた無責任な行動である」として、ジョナサンは群れを追放され、<遥かなる崖>で一人暮らしすることになった。
年月が流れ、ジョナサンのもとに2羽の光るカモメが現れ、ジョナサンは空の彼方に消えていった。
ラッセル・マンソンによる、カモメの写真入り。
【途中まで、ネタバレなし感想】
様々な飛行形態を上手く文章化できているのは、さすが、飛行家だけあると思いました。
「食べる為に飛ぶのがカモメの生き方だ」とする一般的なカモメに対して、ジョナサンは「飛ぶために飛ぶ」カモメです。
他のカモメは、腹の足しにならない空中滑走ばかりしているジョナサンに対して冷ややかです。
やる気溢れるジョナサンでしたが、失敗して落ち込みました。このまま死にたいと思ったくらいです。
カモメとして生まれついてしまった、自分の能力に限界を感じ打ちひしがれたのです。
が、すぐに内なる声を聞いて立ち直ります。そして<限界突破>をするのです。
この辺の流れは、更なる高みを目指す者と、生活に埋没するものの差を描いていると思います。
ジョナサンは、自己実現理論で言うところの、「生理的欲求」「安全の欲求」「親和の欲求」の階層をすっとばして「自己実現の欲求(自分の能力を発揮し成長したい)」という高次の段階にいるようです。
食うもの食わずで飛ぶという。
3部構成の第1部ラスト付近で、ジョナサンが美味い昆虫を食べているという描写があり、一応腹を満たすことはしているようですが。
途中から、すごい宗教っぽかったです。
天国って何?
時間でも場所でもなく、完全なる境地のことって書いてますけど。
瞬間移動とか時間移動とか優しさと愛との真の意味とか出てきて、なんかすごい事に。
張(チャン)という長老カモメが出てきます。
他のカモメは皆アメリカやヨーロッパっぽい名前なのに、彼だけ中国風です。
精神的な秘伝と言えば東洋・中国なんでしょうか。
<最も高く飛ぶカモメは、最も遠くまで見通せる>という諺が登場しました。
地上にいるカモメに、そこに立たせたまま天国を見せたいというのが、ジョナサンの考えです。
修行し悟りを開き、真理を知った者が、それを広めるって感じです。
ジョナサンは言います。
「きみたちの全身は、翼の端から端まで―それは目に見える形をとった、きみたちの思考そのものにすぎない。思考の鎖を断つのだ。そうすれば肉体の鎖をも絶つことになる…」
かもめのジョナサン、すごいこと言い出したー!
純粋に、ひたすら速く飛ぼうと練習していただけのジョナサンが、年月を経て何かの境地に達してしまいました。
ずいぶん高尚な思考実験に入ってしまいましたが、これって何かの役に立つのでしょうか。
この物語は、「食べるためだけに生きる」ことより、「より良く飛ぶこと」の方が素晴らしいという感じの話です。
ここで言う「飛ぶ」という事は、人間に置き換えると「夢を実現する」「芸術活動をする」ってことなのかもしれません。それか「宗教的修行」。
後書きで訳者の五木寛之さんが言ってることがしっくりきます。
<食べることは決して軽侮すべきことではない。そのために働くこともである。>
ですよねー。
まぁ、そこらへんに言及すると物語の焦点がボケるので、カットして、思いっきりストイックに走ったのが「かもめのジョナサン」なのかもしれません。
自由を讃える要素も度々出てきました。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“リチャード・バック「かもめのジョナサン」五木寛之・訳”の続きを読む】テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2008/10/27(月) 01:59:22|
- 読書感想文(小説)
【概要】
2004年に発表されたエッセイ60篇。
執筆者は、プロアマ問わず。
【感想】
短いものばかりで読みやすかったです。
どこからでも、どの順番でも読めます。
おおまかに分けると以下のようなものがありました。
外国での体験談、趣味に関わる話、仕事上の経験、生活に関する事、戦争について、ペットの事、知り合い・血縁者のエピソードなど。
他にも色々ありました。
執筆陣の中には、有名人の配偶者や、子孫、学友などもいました。
アメリカによる正義の戦争に疑問を呈するような内容のエッセイがいくつかありました。
以下、個々のエッセイに対する、一言感想。
「詩とユーモア」田口犬男(詩人)
カエルが空から降ってくる映画の話は、最近どこかで読んだばっかりなのですが思い出せません。
本だったか、ネットだったか。
その映画は未見です。
あまりに意味の分らない展開だと、深読みしたり、引用したりしたくなるようです。
「禁酒の国の赤ワイン」廣淵升彦(国際ジャーナリスト)
人々を粛清し、暗殺する冷徹な男が見せた優しい気遣い。
緊張して汗をかく通訳老教授の額をぬぐってやったのです。
カメラマンというのは、そういう一瞬を撮りのがさないのですね。
マスコミによるイメージ戦略とかに使えそうな一枚です。
「都会でキノコを楽しむ」大舘一夫(キノコ研究家)
「きのこ」と「キノコ」を違う意味の語として用いてました。
「逆転勝ち」藤原正彦(お茶の水女子大学教授)
インターネット将棋ならではの楽しみ方があるのですね。時間切れによる逆転勝ちです。
「晩年の家風と小林青年」川本三郎(評論家)
永井荷風の日記に度々登場するという青年、小林修。
この本を読んで、初めてその存在を知りました。(荷風自体読んだ事ないけど)
荷風の晩年側にいて、身の回りの世話をしていた男性だそうです。
一昨日くらいの地元FMラジオに、リリー・フランキーの付き人として7年間(?)居候していた男性が出演していましたが、小林青年もそんな感じだったのでしょうか。
小林青年は、ダンディな美男だそうです。
「NHKラジオ『気象通報』の世界」泉麻人(コラムニスト)
NHKラジオ「気象通報」に注目するだけでなく、その番組についてエッセイにしてしまう所がすごいです。
読みづらい地名が多く、新人アナウンサーの登竜門的番組なのだそうです。
なので、噛んだ時などに、上司のダメ出し声が入ることも。
スリリングな番組です。
「左手だけのピアノ演奏」舘野泉(ピアニスト)
左手のためのピアノ曲が、沢山あるなんて知りませんでした。
左手だけで弾けるため、病気や怪我・先天的な理由で右手の使用できない人にも演奏できるそうです。
「新聞社の航空部」田中信明(読売新聞航空部長)
新聞社自前のヘリやジェットについて。
1930年~40年代の新聞社では、伝書鳩が活躍していたそうです。
写真を背負って170kmの道のりを時速100kmで飛行し、東京本社に帰還したのだと言います。
鳩、すげぇ。
「玉がある」坪内稔典(俳人・佛教大学教授)
「河辺のダンテ」大岡玲(作家・東京経済大教授)
どちらも、名前に関するナイスなオチがあります。
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2008/10/26(日) 03:32:45|
- 読書感想文(小説)
短編集
【あらすじ】
「熊の口と」…貧しい男リンデが金持ちを装うことを趣味にしているうちに宝くじに当たった
「卒業生」…32歳の男が高校時代の夢を見るが、いつもとは違い夢の中でも32歳だった
「くたびれた天使」…トニーという女性の部屋を双眼鏡で覗く男がトニーと恋人になったが…
「死者に愛されている」…心臓の悪い女が車をぶつけてしまった
「フローリアン」…病気の子供のために物語を書いていたら子供が死んだ
「我が罪の生」…ゴードン・エプスタインという大嘘つきがいた
「砂漠の車輪、ぶらんこの月」…失明間近の男が、カメラを買った
「いっときの喝」…自分の家に、昔住んでいたという女性と弟がやってくる
「黒いカクテル」…ラジオパーソナリティのゲイの恋人が地震で死んだ
【途中まで、ネタバレなし感想】
どの話も、冒頭から途中までは普通に面白いのに、終盤カオスで難解になる傾向がありました。
読みやすさでは前半ですが、作者の真骨頂は後半なのでしょう。
中には、上のあらすじが殆ど意味をなさないような超展開も。
大人が学生時代を振り返る、悪意、狂気、人生の最も輝いていた瞬間、下り坂の人生、地震 といった要素が何度かでてきたと思います。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“ジョナサン・キャロル「黒いカクテル」”の続きを読む】テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/10/24(金) 06:57:58|
- 読書感想文(小説)
帯には、「皆が殺されたこの屋敷で、あたしたち幸せ」と書かれていたと思います。(帯紛失した)
【あらすじ】
メアリ・キャサリン・ブラックウッド(メリキャット)は、姉のコンスタント(コニー)と伯父のジュリアン、猫のジョナスと共に、家族が皆殺しにされた屋敷に住んでいる。
姉のコニーは、毒殺の容疑をかけられたが無罪になり、それ以来屋敷から出ていない。
叔父のジュリアンには、毒の後遺症が残っており、記憶が混乱、重い認知症のようになっている。また、体調が著しく悪い。
メリキャットが買い物に行くと、村人の容赦ない悪意に晒される。
月の上に住みたいという空想と共に平穏に生きるメリキャットとコニーだったが、従兄のチャールズがやってきたことで、生活が変わっていく。
【途中までネタバレなし感想】
ジャンルとしては、ホラーだそうです。
が、超常現象は起こりません。全て、現実にありうるレベルの話です。
毒殺事件があった屋敷ということで、ブラックウッド家は、村人から忌み嫌われています。
中には、友達として接してくれる人達がいますが、メリキャットは、彼女達すら拒絶します。
自分と姉のコニー以外は、「知らない人」なのです。
物語の語り手は、メリキャットです。
作中何度も「皆死んじゃえばいいのに」という言葉が出てきました。
皆が苦しんで死んだら、その上を踏んで歩きたいそうです。
不気味なのに、何度も言うものだから笑えてきました。
ジュリアン伯父さんは、過去に生きており、何度も事件のことを話し、原稿に書きとめています。
目の前にいるメリキャットを死んだと認識していたり、甥を弟と勘違いして話し続けたりと、かなり精神を病んでいます。
村の子供達が、メリキャットを囃し立てます。
メリキャット お茶でもいかがと コニー姉さん
とんでもない 毒入りでしょうと メリキャット
メリキャット おやすみなさいと コニー姉さん
深さ十フィートの お墓の中で!
砒素は、砂糖のボウルに入っていました。
事件当時、コニーが料理を担当し、食器はそのままなのに、砂糖のボウルだけ水洗いしていました。
メリキャットは食事に出席せず、自室にいました。お仕置きで、ベットにやられていたのです。
友達と称してお茶会にやってくるヘレン・クラークや従兄のチャールズは、コニーを外に出そうとします。
メリキャットは、それが我慢できません。
幼い頃より、金髪碧眼の姉コニーを妖精のお姫様のように思い、大好きでいたのです。
メリキャットは、魔女的な呪術的なことを繰り返します。
自分の中に独自のルールがあり、おまじないや呪文を重んじているのです。また、大切なものを埋める癖があります。
メリキャットの行為は、傍から見て理解に苦しむものが多いです。
従兄のチャールズは、「ここは精神病院だ」と言いました。
確かに、屋敷の人間はまともじゃありません。
しかし、村の人間も、チャールズさえもどこか狂っているように感じられました。
毒殺を扱った話でありながら、美しく幻想的でもありました。
家庭菜園や自家製保存食、料理の描写が丁寧で綺麗でした。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“シャーリイ・ジャクスン「ずっとお城で暮らしてる」訳=市田泉”の続きを読む】テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/10/22(水) 21:36:54|
- 読書感想文(小説)

おそらく、このブログ3枚目の義足絵。
この足は、スポーツなどの競技用タイプかと思います。
人間の足っぽい肌色のも良いですが、思いっきりメカっぽいのもかっこいいです。
この女の子は、ガンスリのアンジェリカっぽいけど、オリジナルです。
ヒルシャーさんってドイツ人だったんだ。
最新刊は、ヒルシャー祭りになってそうな予感。
テーマ:自作イラスト - ジャンル:アニメ・コミック
- 2008/10/20(月) 19:02:32|
- カラーイラスト
【あらすじ】
会社員の安藤は、弟の潤也と暮らしている。
安藤は、自分の思ったとおりに他人を喋らせる能力があることに気づく。
彼は、これを「腹話術」と名づけた。
カリスマ的な政治家犬飼が人気と話題を集めていた。
【途中まで、ネタバレなし感想】
「少年サンデー」で連載中の、「魔王 ジュブナイルリミックス」からポロロッカ(逆流)して、原作小説を読んでみました。
漫画版の感想に触れているエントリーは以下の通りです。
最近、サンデー「魔王」の潤也が面白い小説「グラスホッパー」の感想と漫画版「魔王」感想(小説「魔王」とはほぼ無関係)
ゲッサンで魔王ジュブナイルリミックスの蝉スピンオフ(小説「魔王」とはほぼ無関係)
漫画と全然違う!!安藤の年齢からして違います。
漫画の方は、オリジナル展開しまくっているのだということが判明しました。
それでいて、キメ台詞は外さないと言いますか。
原作付き漫画の枠を超えていると思うので、小説既読の方にも新鮮な内容だと思います。
小説版を読み終えて。
どうして「サンデー」という少年誌で、これをコミカライズしようという企画が持ち上がったのか、ものすごく謎です。
少年漫画にしようがないストーリーなので。
実際にはバリバリの少年漫画になっているのが、奇跡だと思います。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“伊坂幸太郎「魔王」”の続きを読む】
- 2008/10/18(土) 07:38:07|
- 読書感想文(小説)
2本収録
【あらすじ】
「夫婦茶碗」…仕事も金もない主人公が、メルヘンを書くことにする。
「人間の屑」…元パンクロッカーが、祖母の旅館で猫を観察する。祖母に働けと言われる。
【ネタバレなし感想】
どちらの主人公も、清々しい位にだめ人間です。
2人とも、金にならんことに熱中します。
「夫婦茶碗」の主人公は、冷蔵庫の中の卵並べに拘り、「人間の屑」の主人公・清十郎は、野良猫の家系図作りをします。
働けば、それなりにデキる人達なのですが、根気がありません。
両方の話で、主人公が自分の為すことに芸術性を求める傾向があったと思います。
文体が大変面白いです。
「はは。」「ね。」といった、あまり意味が無く、短い一文が、あちこちにはいってます。
基本的には「だ、である」形なのですが、ていねい語になっている箇所もあります。
「夢が叶いました。」とか「夢がこわれました。」とか。
「夫婦茶碗」は、一人称が「わたし」なのに、時々「僕」になるのが気になりました。
わたしとゾルバ(メルヘンの主人公に据えた熊)が微妙に一体化している箇所が、「僕」で書かれているのでしょうか。
作中、一番気に入ったセリフは、「あっ、また罵倒ですか。」です。
日の差込み方や翳り方が、主人公の心境や状況と重ねて描写してあったようです。
こういう所は、文学の技っぽいです。
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/10/16(木) 00:12:28|
- 読書感想文(小説)
スペースNo.「せ01a」
サークル名「野良箱」
ジャンル「その他」
絵を修正したので、再掲載。

新刊「スパルタな姪と二人の叔父」は、表紙を含めて46ページです。
A5サイズで、作品形態は「漫画」です。
価格は未定。印刷所から見積もりが来てから設定します。
内容は、毒舌女子高生の姪が、実の叔父二人と同居し、駄目なおっさん達をビシバシ鍛えるというものです。
表紙の装丁・ロゴ、および本文デザインは、「NHKD the Manufacture」のXenkichiさんにやっていただきました。

クオリティ高いですよー。
相対的に私の漫画のショボさが際立つかもしれませんが、まぁ、見てやってください。
既刊2種は、初版がまだ残っていますが、作画修正したので第2版を出します。
装丁は、Xenkichiさんのご協力を得て生まれ変わりました。
また、初版にはなかった目次やあとがき・奥付ページが追加されています。
テーマ:自作イラスト - ジャンル:アニメ・コミック
- 2008/10/14(火) 20:23:03|
- カラーイラスト
【あらすじ】
私立探偵フィリップ・マーロウは、酔いつぶれた男テリー・レノックスと知り合い、友達になった。
レノックスは、妻(資産家ハーラン・ポッターの娘)を殺した容疑をかけられ、マーロウの手を借りてメキシコに逃亡した。
レノックスは、罪を告白する手紙を残し自殺した。
ある日、レノックスからマーロウ宛ての手紙が届いた。
そこには、「事件についてもぼくについても忘れてくれたまえ。だが、その前に<ヴィクター>でギムレットを飲んで欲しい。それから、こんどコーヒーを沸かしたら、ぼくに一杯ついで、バーボンを入れ、タバコに火をつけて、カップのそばにおいてくれたまえ。それから、すべてを忘れてもらうんだ。テリー・レノックスのすべてを。それでは、さよなら。」と書かれていた。
マーロウは、レノックスの無実を信じている。
マーロウは、別件の探偵仕事をするなかで、再びレノックス事件に関わっていく。
【途中まで、ネタバレなし感想】
上記のあらすじの部分に進むまでに、100ページくらいかかります。
ジャンルとしては、ハードボイルド小説、推理小説、に分類されるようです。
酒と女とタバコに関する描写が渋いです。
人間関係がかなりこんがらがっています。
ロマンス要素もあります。
400ページ過ぎたあたりからが、特に面白かったように感じます。
一部、話に頭が着いていかない箇所がありましたが。アクションシーンのあたり。
後で、もう一度読み返して見ます。登場人物が多いので、少々混乱しました。
そして、500ページ過ぎでびっくり展開をみせます。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」(原題:THE LONG GOODBYE)”の続きを読む】テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/10/14(火) 00:47:09|
- 読書感想文(小説)
「最終話」の文字を見るまで、6巻で終わりだとは知りませんでした。
良い終わり方でした。
ほのぼの切ない感じで。
最終回の続きが、あとがきページの隣りに載ってます。
毎回タイトルの下に、1コマ漫画が載ってます。
毎度毎度よく思いつくなーと思います。
45ページ目のネタは、4コマ漫画「×~ペケ~」に似た話があったような。
「本当は今体育の時間じゃなくて 皆は教室で普通に授業を受けていて
自分は何かの勘違いで たった一人でグラウンドを走っているんじゃ」ってやつ。
ちょっとズレてはいるものの、所謂あるあるネタなので、かぶっただけなのでしょう。
ペケの方は、「ここをトイレだと思っているけど、本当は教室の真ん中なんじゃないかって思うことあるよね」「ここを習字教室だと思ってるけど、本当は知らない家に上がりこんでいきなり習字を始めてるんじゃないかって思うことあるよね」という感じだったと思います。
あれ、書いてみたら、あんまり似てない…。
「スポーツの絵本」ということで出てきたゼッケンネタが面白かったです。
最初のカラーページからして、何気に下ネタ…。と言うか、下の毛のネタ…?
「会社の金で来ています」ってレポート、余計だ!
蛇断面、こえぇーー。鳥肌立ちそうになりました。
今巻で一番気に入ったのは、災害時の持ち出し袋に入ってる笛の話です。こえー。誰だよ。
表紙カバー折り返しの作者コメントが良かったです。
「完璧な休日」というテーマです。
サナギさんの他に買っていた、同作者の作品も最新刊(にして最終巻)が出ていることが判明しました。買います。
あと、施川先生は、色々な所で連載されているそうです。知らんかった。単行本出たら、読もうと思います。
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2008/10/12(日) 20:05:13|
- 読書感想文(漫画)
古屋先生の漫画は、少ししか知りませんが、画集を買ってみました。
私は、COMIC CUEで何度か古屋先生の漫画・絵を拝見してたので、そのあたりの絵柄のイメージが強いです。
この画集で見ると、2001年くらいの作品だったようです。
COMIC CUE Vol.100とか書いてあるから、キューってそんなに発行されてたっけ?と思いました。
が、wikipediaで確認したら違いました。
Vol.9の次が、Vol.100で、その後、Vol.200、Vol.300と続いたそうです。
古屋先生の絵は、女の子よりも男の子の方が目が大きいようです。
描きおろしイラストも掲載されてます。
ライチメンバーの私服など。
18禁な絵も載ってます。
エロさよりもグロさ、エグさを感じてしまいます。
別に残酷な絵じゃなくても。
「ウサマル・クロニクル」と題した30000字インタビューが興味深かったです。
美大に入ると、美大病になってしまうようです。
芸術行為とはなんぞや。何もしないことが芸術であり、そこに具象的なイメージを再現する必要があるのか…?という考えになり、作品を作るのが苦痛になるという症状らしいです。
ガロに一年以上持ち込み続けて、初掲載されたそうです。
COMIC CUEに描きはじめたきっかけは、CUEのアンケートハガキに「ガロで描いている古屋兎丸という者ですが、僕にもなにか描かせていただけませんでしょうか」と書いて投函したことだそうです。
2号目から描かせてもらったそうで。
当時、単行本は一冊も出ていなかった掛け出し漫画家だったとのことです。
そんな営業方法があったのか…!
美術の世界と漫画の世界は全然違うようですね。
美術界は互いに作品を批判し合い、漫画界は健全に評価し合う。
6年前まで、高校の美術教師をやりながら漫画を描かれていたそうです。
ライチで新しいファン層を獲得した模様です。
コスプレイヤーの若い女の子とか。
古屋先生の最新作「幻覚ピカソ」第一話読みました。
ジャンプSQ(ジャンプ・スクエア)掲載です。8話の短気集中連載です。
第一話は、ちゃんと少年向けでした。ちょっと黒いけどグロはありませんでした。
鉛筆描きっぽいページは、どうやって描いてるんだろう…。
第二話は、これから読もうと思います。
テーマ:画集・美術書全般 - ジャンル:本・雑誌
- 2008/10/11(土) 23:07:48|
- 雑記
上の画像は、私の買ったものと装丁が違います。
【あらすじ】
第三次世界大戦後、世界は放射能灰に汚染され、動物は厳重に保護されていた。
機械仕掛けの模造動物ではなく、本物の動物を所有することが、ステータスとされている。
知能が低く生殖に適さない人間は、「特殊者/スペシャル/マル特/ピンボケ」などと呼ばれ、火星に移住できない。
賞金稼ぎのリックは、火星から逃亡して来た8人のアンドロイド(人造人間)の狩りを開始した。
【途中まで、ネタバレなし感想】
アンドロイドと人間の区別をつけるのが、大変難しいという設定です。
両者の違いは、フォークト・カンプフ検査法という性格特性テストで判別されます。
これは、幾つかの状況項目に対する反応を、測定器で記録し、感情移入度を調べるというものです。
人間とアンドロイドの違いは、感情移入・共感能力があるかどうか、なのです。
アンドロイドの中には、自分を人間だと信じている者がいました。
偽の記憶を植えつけられているのです。
人間とアンドロイドの境界がどんどん曖昧に感じられてきます。
リックも、アンドロイドに同情したり、自分がアンドロイドなのではないかと疑ったりするようになります。
アンドロイドにも人間的な所があり、人間にもアンドロイド的な所があるのです。
フォークト・カンプフ検査を今現在の現実世界で行ったら、ベジタリアン以外は皆アンドロイドと判別されそうです。
このテストの項目は、動物愛護精神を逆撫でするものが多いのです。
普段から、動物の皮製品を使っていたり、動物を食べている人からしたら、そんなテスト項目には特別な反応は示さないでしょう。
マーサー教という宗教が登場します。
ひたすら山を登り続け、石を投げられるマーサーと、その体験を共有する信者達。
これは、何を象徴しているのでしょうか。
人間とは何か、というのが、この物語のテーマだと思うので、マーサー教もそれを補足する部品なのかもしれません。
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」というタイトルのパロディ作品は、確認されているだけでも90個くらいあるそうです。(日本作品だけで)
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Shikibu/1460/data/what.html(外部リンク)
【以下、
ネタバレあり感想】
【“フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」”の続きを読む】テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2008/10/06(月) 00:47:16|
- 読書感想文(小説)

友達にもらいました。
ハルヒと鶴屋さんでは、ハルヒの方が胸が大きいんですね。
鶴屋さんは、ツインテールも似合います。
テーマ:美少女フィギュア - ジャンル:アニメ・コミック
- 2008/10/01(水) 22:50:18|
- フィギュア