上の表紙画像は、私が買ったものと装丁が違います。
【あらすじ】
短編6本。第133回直木賞受賞作。
「トカビの夜」…文化住宅には、朝鮮人の兄弟が住んでおり、弟は体が弱かった。
外国籍の人は、今日以上に差別されていた。
主人公の日本人少年ユキオは、ある夜トカビに会う。
「妖精生物」…少女は、謎の男からクラゲのような目玉焼きのような、妖精生物を買った。
妖精生物は、瓶の中で砂糖を食べ、家に幸せを運ぶ生き物なのだという。
「摩訶不思議」…ツトムおっちゃんが死んで、葬式することになった。
棺を霊柩車で運んでいる最中、車が動かなくなった。さらに不思議なことが起こり…。
「花まんま」…主人公に妹が生まれ、彼は兄になった。
ある日を境に妹の様子が変わった。ノートに、学校ではまだ習っていない漢字を使って、聞き覚えのない名前を書いたり、急に「彦根」について知りたがったりした。
「送りん婆」…社長さんの母親は恐れられている。それは単純に、その母親が怖くて、嫁をいびっているとかそういうことではなかった。
「凍蝶」…鉄橋の裏側には、鉄道事故で死んだ人間の肉片が集まって出来た、鉄橋人間が住んでいるという。
被差別少年の主人公は、鉄橋人間と自分が似ていると思った。
【途中までネタバレなし感想】
全て、大人になった主人公が、子供時代を回想するという形の物語でした。
現実感のない箇所も多いのですが、昔の話ということで、記憶が色あせたり、脚色されているとも取れます。
舞台は、昭和40年代の大阪周辺です。
各話の主人公はそれぞれ別人です。
ホラーやファンタジー、オカルトの要素がありました。
人間の生死に関わる話が多めだったと思います。
昔を懐かしんでいるとはいえ、「あの頃はよかった」というだけのものではありませんでした。
蔑みや差別が生活に入り込んでいた様子が書かれています。
【以下、
ネタバレあり感想】
【“朱川湊人「花まんま」”の続きを読む】
- 2008/05/11(日) 21:06:37|
- 読書感想(小説)
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